国家倒産キプロスで銀行預金封鎖の理由

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国家倒産をキプロスは回避するために、ユーロ圏からの金融支援と、銀行預金封鎖と没収を行うようです。ユーロ圏の国家倒産危機で為替はユーロ安になっていますが、輸出産業の強い国は恩恵を受けていること、銀行預金に対してMMFには言及がないこともポイントかもしれないですね。

(1)国境を超えるお金

国境を超えるお金の流れや脱税について、国家の財政改善と税収増加のために世界的な関心が高まっています。国家倒産の危機がユーロ圏で相次いでおり、キプロスでは金融支援と引き換えに銀行預金封鎖と没収に踏み切るようですね。

キプロスの銀行は、GDPの規模を考えると過大な資金を世界中から集めており、そのお金で積極的な投資を行っていました。キプロスは銀行の投資失敗で国家倒産の危機となっていますが、金融監督失敗の責任を他国が負うことに、納得できない国がでるのも当然と言えますね。
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(2)キプロスの倒産危機、金融支援と銀行預金封鎖

国家倒産について、キプロスで銀行預金封鎖と没収があることを2013年3月16日の日経新聞がキプロス支援で合意 ユーロ圏財務相、銀行預金に課徴金と報じているので見てみましょう。
ユーロ圏は15日夕方から開いた財務相会合で、債務危機に陥った地中海の小国キプロスに最大100億ユーロ(約1兆2500億円)の金融支援を実施することで大筋合意したと発表した。支援の条件として、同国の銀行の預金者に対して最大9.9%の課徴金を徴収する異例の措置に踏み切る。
国家倒産がキプロスで発生しそうですが、金融支援条件として、銀行預金没収が行われるようです。
  • キプロスへの金融支援 ユーロ圏が最大100億ユーロ(約1兆2500億円)
  • キプロスの国内政策 銀行の預金者に対して最大9.9%の課徴金を徴収
キプロスは国家倒産危機に対して、金融支援と並行して、銀行預金からお金を徴収するようですね。

(3)銀行預金没収の理由

ユーロ圏が金融支援を行うのはギリシャ、ポルトガル、アイルランド、スペインに続き5カ国目。弱体化した銀行部門を救済するほか、同国政府の財政も支援する。
ユーロ圏は、国家倒産の危機が相次いでいますが、キプロスは5カ国目になるようですね。
  • キプロスの銀行部門の弱体化と救済
  • キプロス政府の財政支援
国家倒産危機の理由を見ると、キプロスは銀行の財務内容が悪化しているものの、政府の財政に余裕がなく、金融システム不安から国家破綻の危機にあるようですね。

(4)キプロスの銀行預金徴収の割合

銀行預金に対する課徴金は国内外の預金者が対象。10万ユーロ超の預金からは9.9%、それ以下は6.75%の課徴金を1回に限って徴収する。
キプロスの銀行預金徴収の金額を見てみましょう。
  • 国内外の銀行預金者
  • 銀行預金10万ユーロ超の預金からは9.9%
  • 銀行預金10万ユーロ以下は6.75%
国家倒産危機で、預金没収が行われるようですが、法人と個人など対象について分けた言及がありません。銀行預金没収は、幅広い層や企業活動にも大きな影響を与えそうですね。

(5)銀行預金封鎖と没収の仕組みのポイントと金額

課徴金の詳細な仕組みは公表されていないが、18日は銀行が休業するため高額の預金引き出しはできないもようだ。アスムセン氏によると、19日朝に銀行が営業を開始する前に、預金者の口座から課徴金が差し引かれているという。預金が最大で1割目減りする計算だ。
課徴金は全体で58億ユーロを想定している。
銀行預金没収の仕組みの最大のポイントは、キプロス国家倒産回避のための支援発表の日付です。大口の銀行預金が引き出せる日がなく、短期的な預金封鎖の状態にあることが分かります。
  • 2013年3月15日金曜日 夕方にキプロス国家倒産回避の支援策を発表
  • 2013年3月16日土曜日 休日
  • 2013年3月17日日曜日 休日
  • 2013年3月18日月曜日 キプロスの銀行が休業、高額預金引き出しできず
  • 2013年3月19日火曜日 銀行預金が目減り
国家倒産危機を回避する支援策の発表は、金曜日の夕方のため、大口の銀行預金者がユーロを引き出すことができないことを狙っていたのではないでしょうか。

キプロスの国家倒産回避のために、銀行預金が没収されますが、管理人は証券会社のMMFなどに言及がないことが気になっています。管理人の推測ですが、銀行預金と異なりMMFは債券で運用しており、お金を没収すると金融市場に混乱が予想されるためできなかったのではないでしょうか。

(6)ユーロ圏の国家倒産危機とユーロ安の恩恵を受ける国

国家倒産の危機がユーロ圏で相次いでいますが、通貨に対する懸念からユーロ安の傾向になっています。ユーロ圏の国家倒産危機により、ユーロ安の恩恵を受ける国は輸出産業が強い国ですね。
  • ユーロ圏の国家倒産懸念により、通貨ユーロがユーロ安になる
  • ユーロ圏の国家倒産懸念によるユーロ安で、輸出産業の強い国には恩恵がある
ユーロ圏の誕生による為替リスクの減少と、ユーロ安による恩恵を最も受けている国はドイツと言われています。ドイツは、フォルクスワーゲンやBMWなどの競争力が高い自動車企業が国内にありますが、販売台数と業績を伸ばしており、ユーロと通貨安の恩恵を受けています

国家倒産をキプロスは銀行預金封鎖と没収の政策と、ユーロ圏の金融支援で回避するようです。ユーロ圏の国家倒産危機で不安定な状態が続いていましたが、為替がユーロ安になれば、その恩恵を得る国や企業もあるのが実態ではないでしょうか。

キプロス預金封鎖理由と倒産回避について見ると、外国人富豪や脱税資金が、キプロスの銀行預金口座にかなりあるようですので、このお金を狙ったのかもしれないですね。
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