キプロス問題 原因と破綻

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キプロス問題の原因は、財政破綻と銀行破綻のリスクでしたが、政治的な問題で銀行封鎖が長期化することが加わっています。キプロス問題は、銀行預金に預金課税を課すことで、財政破綻の可能性がある国に、銀行預金を行うリスクが意識されそうですね。

(1)キプロス倒産危機と預金封鎖

キプロスは財政悪化と金融システムの不安定化により、倒産危機であることが市場の認識でした。キプロスは破綻危機に対して、ユーロ圏からの財政支援と、銀行預金に封鎖と預金課税により乗り切る予定でした。

キプロスには、預金課税のための法律がないため、預金封鎖を行うことで、その期間に法律の立法と預金課税を行う予定でした。
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(2)預金封鎖の期間が長期化

キプロスは銀行預金の課税を行うための政治的な動きが始まりましたが、キプロスショック破綻と預金課税でまとめましたが当初の想定が甘かったようですね。

キプロスは少数与党のため、野党の協力が不可欠ですが国民の反発が強く、預金課税成立の法案に遅れがでています。キプロスは、預金封鎖の延長を発表していましたが、短期での預金課税のための法案成立の目処がたっていません

(3)銀行休業が10日間に延長

キプロス問題の原因と今後について、2013年3月21日の時事通信が、キプロス銀、25日まで休業延長=生活への影響深刻にと報じているので見てみましょう。
キプロス財務省は20日、同日までとしていた銀行の臨時休業を、22日まで延長するよう指示した。同国は週明け25日が祝日のため、取り付け騒ぎ防止のため実施している銀行休業が10日間に及ぶ異常事態となる。
キプロスの銀行休業期間が延長されましたが、その内容について見てみましょう。
  • 2013年3月15日金曜日 夕方にキプロス国家倒産回避の支援策を発表
  • 2013年3月16日土曜日 休日
  • 2013年3月17日日曜日 休日
  • 2013年3月18日月曜日 キプロスの銀行が休業、高額預金引き出しできず
  • 2013年3月19日火曜日 銀行預金が目減り←銀行休業、預金封鎖の延長に変更(1回目)
  • 2013年3月20日水曜日 銀行休業、預金封鎖の延長に変更(1回目)
  • 2013年3月21日木曜日 銀行休業、預金封鎖の延長に変更(2回目)
  • 2013年3月22日金曜日 銀行休業、預金封鎖の延長に変更(2回目)
  • 2013年3月23日土曜日 休日
  • 2013年3月24日日曜日 休日
  • 2013年3月25日月曜日 祝日
キプロスは当初、2013年3月19日まで預金課税を終えて、銀行営業を再開している予定でした。キプロス問題は、預金課税の法案成立失敗しており、預金封鎖が延長されていることが分かります。

ギリシャ危機2015年の破綻理由をまとめましたが、キプロスとギリシャは、経済状況が大きく異なります。ギリシャ危機は、キプロスやポルトガルなどの小国に、金融危機が波及するきっかけになっていますね。

(4)預金課税の法案が否決

キプロス議会は19日、ユーロ圏から金融支援の条件として要請された預金課税による58億ユーロ(約7100億円)調達のための法案を否決。預金削減への不安から顧客が銀行に殺到しないよう、銀行は16日から休業となっている。
キプロス問題長期化の理由は、キプロスの政治的な問題が理由の一つであり、ユーロ圏の小国が世界経済に悪影響を及ぼしている点が特徴的ではないでしょうか。
  • キプロスは預金課税の法案がない
  • キプロス問題は少数与党であるため、野党の協力が必要
  • キプロス議会は預金課税法案は否決
キプロスの銀行預金課税が意識されており、預金課税の法案成立前に預金封鎖を解除すると預金流出は、ほぼ確実なため銀行営業を全面再開できないことが現実ですね。

ギリシャデフォルトの原因をまとめましたが、ギリシャでも預金課税を検討せざるを得ない状況が続いています。ギリシャ問題は、キプロス問題よりも状況が深刻になっており、ユーロ圏は政治問題で債権放棄の拒否を続けおり預金カットが行われそうですね。

(5)キプロスから銀行預金10%流出の可能性

キプロス中央銀行のデメトリアデス総裁は、銀行の営業再開後、全預金の10%が数日で流出すると警告している。
キプロスはロシアからの支援取り付けなど代替の資金調達案を検討しているが、具体案の合意はできていない。 
キプロスは銀行預金課税を行った後に、銀行預金流出が確実視されていますが、10%近くの流出を考えているようですね。

キプロス問題の原因は、財政破綻と銀行破綻の可能性を意識したことですが、少数与党のため預金課税の法案成立が遅れているのも理由の一つのようですね。キプロス預金封鎖の影響が長期化することを中央銀行が発表しており、さらに2日間預金封鎖は延長されますね。

キプロス預金課税の金利100%と銀行倒産を、ユーロ圏からの金融支援と引き換えに実行するようですね。キプロスの銀行は、ロシアのアングラマネーを財テクでギリシャ国債に投資したりしていたため、ヨーロッパの国々は支援する意欲が低かったのでしょう。
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