(1)シティデンタルクリニック倒産被害とインプラント
シティデンタルクリニック倒産被害の理由について、前回まとめましたが、簡単に概略をまとめます。- 被害者は九州中心
- 治療が終わっていない患者が200人以上
- シティデンタルクリニックが受け取った前払金は2億4000万円超
病院 倒産理由と動向を見ると、歯科医院は競合が激しく、インプラント治療を検討する際に高額な前払金が必要な場合は、経営状況も考慮する必要があるのかもしれないですね。
(2)樹啓会が破産手続き開始決定
インプラント歯科倒産と治療トラブルについて、2013年3月14日の読売新聞が博多のインプラント歯科破産、「被害者の会」発足へと報じているので見てみましょう。インプラント(人工歯根)治療を行う「シティデンタルクリニック」(福岡市博多区博多駅前2)を運営していた医療法人「樹啓会(じゅけいかい)」(福岡市)が2月21日、福岡地裁から破産手続き開始決定を受けたことがわかった。インプラント治療を行っている、シティデンタルクリニックを運営していた、樹啓会が倒産しましたが、患者から前払金を受け取っていたことで、高額の被害がでています。
(3)インプラント治療費を患者から前受け
民間信用調査会社の東京商工リサーチ福岡支社によると、治療費を事前に患者から受け取る方法で運営しており、負債総額は約7億1500万円。患者らは「被害者の会」を発足させる予定で、17日に福岡市で会合を開く。インプラント治療費を、患者から事前に受け取っていましたが、倒産によりお金の返金ができなくなったようですね。インプラント治療費として預かっていたお金は、設備の導入など経費に回っていたようですね。
(4)機器導入経費などで樹啓会は赤字
東京商工リサーチ福岡支社によると、樹啓会は2000年に設立。11年8月期の収支は、約5億6000万円の売り上げがあったものの、機器導入経費などが負担になり、純損失が約5500万円だった。今年2月7日、福岡地裁に破産手続き開始を申し立てた。樹啓会の倒産前の決算情報を見ると、大幅な赤字になっていることが分かります。インプラント歯科を選ぶ際に、経営状態を考慮することが重要になりそうですね。
- 2011年8月期売上 約5億6000万円
- 2011年8月期純損失 約5500万円
- 機器導入経費などが負担
(5)インプラント治療の方法
インプラントは、歯がなくなった部分の骨に金属製の土台を埋め込み、その上に人工の歯を固定する方法。事故であごの骨が大きく欠損したケースなど特別な場合を除いて保険は適用されない。インプラント歯科倒産で、治療トラブルや治療費トラブルがおきるのは、保険が適用されないため、治療費が高額になることもありそうですね。ライオンズ歯科 倒産と週刊文春を見ると、インプラント治療の第一人者でもトラブルが発生しており、難しい治療であることが分かりますね。
インプラント治療トラブルについても、シティデンタルクリニック倒産被害の理由で触れましたが、一定のリスクがあることを認識する必要がありあそうですね。
(6)インプラント治療トラブルとお金
シティデンタルクリニックの患者の中には「300万円を支払ったがほとんど治療を受けていない」と訴える人もいる。被害者の会の会合は17日午後1時から、福岡市博多区博多駅前4の深見ビルで開かれる。問い合わせは事務局(080・8387・5105)へ。インプラント治療トラブルだけでなく、樹啓会は2011年8月期が赤字であり、倒産前に経営の悪化を十分に認識していたはずですが、患者と高額の契約を行っています。
患者の前払金は一般債権になるため、従業員の給与や税金などの優先債権よりも後回しになります。シティデンタルクリニック被害者の会が、前払いの治療費をどこまで取り戻すことができるのかも注目ですね。樹啓会 倒産詐欺で告訴が検討されていますが、高額の前払金を支払うと倒産後に返金が困難であることが分かりますね。 スポンサードリンク
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