(1)キプロスの倒産危機と預金封鎖
国家倒産の危機がキプロスで発生していますが、キプロスは破綻回避のために、ユーロ圏から金融支援を受けます。キプロスは、ユーロ圏からの金融支援と引き換えに、預金封鎖を行い預金徴収を行う予定でした。キプロスの預金口座は、ロシアの富豪の資産などが多いとされていますが、国民の反発が強く、与党の政治力が弱いため預金徴収を行うことができるのか微妙な情勢が続いています。
(2)キプロスの銀行預金徴収スケジュール
- 2013年3月15日金曜日 夕方にキプロス国家倒産回避の支援策を発表
- 2013年3月16日土曜日 休日
- 2013年3月17日日曜日 休日
- 2013年3月18日月曜日 キプロスの銀行が休業、高額預金引き出しできず
- 2013年3月19日火曜日 銀行預金が目減り
(3)キプロス国債が破綻リスクで値下がり
キプロス破綻リスクで国債利回りが高いことを、2013年3月18日のロイター通信が、キプロス国債利回りが急上昇、支援策受け入れめぐる議会採決控えについて報じているので見てみましょう。キプロス国債が大幅に下落している。キプロス議会はこの後、ユーロ圏による支援を受け入れるかを採決する予定。キプロスが銀行預金没収に失敗すれば、ユーロ圏の財政支援も不透明になり、国家破綻のリスクがより高まります。キプロスが預金封鎖と預金没収を行おうとしていることも嫌気されて、キプロス国債が売られ価格が下落しているのかもしれないですね。
(4)キプロス国債価格下落の理由
- キプロス破綻危機を市場が意識
- キプロスの銀行預金徴収により、銀行預金がキプロス国外に流出することで金融システムが不安定化
- キプロスが銀行預金徴収に失敗すると、ユーロ圏からの財政支援が再検討
- キプロスの国家財政が改善しなければ、国債の債務不履行(デフォルト)による元本割れ
(5)国債利回りが70%に倍増
2013年6月償還債(09年6月発行)の利回りは倍増し70%となっている。価格は0.06ユーロ下落し0.88ユーロ。キプロスの破綻危機は、国債利回りに表れており、市場が破綻リスクを意識していることが分かります。キプロス国債の利回りが、短期間に変動すれば、マネーゲームの対象になるかもしれないですね。
(6)10年物国債も価格下落 利回りは10%超
2020年2月償還債(10年2月発行)の利回りは2%ポイント上昇し10.4%。キプロスの破綻危機で、10年物国債の利回りも10%を超える高い利回りになっており、キプロスが財政再建を進めるうえで、国債の金利負担に対応する必要があるかもしれないですね。
キプロスショック破綻と預金課税について、預金封鎖の期間延長が決定したようですね。 スポンサードリンク
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