RDAホールディング4年で2回目の倒産
リーダーズダイジェスト倒産の理由について、2013年2月17日のブルームバーグが報じているので見てみましょう。リーダーズ・ダイジェスト誌を発行するRDAホールディングは17日、米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請した。4億6500万ドル相当の債務を減らし、北米事業に専念する。同社が破産法の適用を申請したのはここ4年足らずで2回目。アメリカのリーダーズダイジェストが倒産しました。
- 負債4億6500万ドル
- 倒産は4年足らずで2回目
- 北米事業に専念
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リーダーズダイジェストはアメリカ最大の雑誌だった
- アメリカ合衆国で最大部数の雑誌だったが、2009年に首位を明け渡した。
- 年収10万ドル以上の世帯では、フォーチュン、ウォール・ストリート・ジャーナル、ビジネスウィーク、Inc.を合わせたよりも多くの読者に読まれている。
- アメリカ以外に世界100カ国以上で、35カ国語の52の版が発行、4000万人の読者。
- 発行部数は1700万部で、有料で流通している世界最大の定期刊行雑誌
クイックシルバー倒産の理由をまとめましたが、ファストファッションの人気化により、採算悪化したことが指摘されていました。リーダーズダイジェストやクイックシルバーの倒産は、ブランド力の高い企業であっても、倒産する事例はあることが分かりやすいでしょう。
借入による買収
2007年3月、リップルウッド・ホールディングス率いる投資家のコンソーシアムがレバレッジド・バイアウトにより28億ドルで同社を買収した(資金のうち22億ドルは債券発行で集めた借金である)。リップルウッド自身は2億7500万ドルを支出しており、他にチューリッヒの銀行やニューヨークの投資会社が参加している。リーダーズダイジェストは、2007年3月に投資家集団によって、借入をメインにした買収が行われています。
- 借入による買収は、買収先の収益を見込んで企業買収を行う
- 企業買収先の収益が、買収計画に届かなければ資金繰りが悪化
- リーダーズダイジェスト買収(28億ドル)の特徴は、債券発行(22億ドル)の割合が大きい。
レバレッジド・バイアウトの成功事例
レバレッジド・バイアウトの成功事例として分かりやすいのは、ソフトバンクによるボーダフォン・ジャパンの買収です。ソフトバンクは買収後、契約者数と顧客単価を向上させる事で財務体質を改善させています。レバレッジド・バイアウトは、借入に頼った買収ですので、経営計画が破綻すると会社は経営危機になります。借入がメインの買収ですので、経営が上向かなければ倒産に向かうのは、当然という指摘があるかもしれないですね。
買収資金が返済できずに倒産
2009年8月24日RDAは、買収の際の22億ドルの借金を繰り延べして営業継続するため、連邦倒産法第11章の適用を申請した。再建にあたって、債券と株式の交換が行われ、リップルウッドの投資全体が帳消しとなった。リーダーズダイジェスト倒産の理由を見ると、買収資金の債券返済が困難になったことが理由のようですね。雑誌や新聞業界は、インターネットに押されて厳しい経営が指摘されていますので、買収後に計画通りの経営が達成できなかったのかもしれません。
リーダーズダイジェストが2回目の倒産した理由は、借入による企業買収が難しい事と雑誌業界の斜陽が原因ではないでしょうか。 スポンサードリンク
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