農産振興 倒産の理由

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農産振興が倒産しましたが、永田農法や断食農法などの名前で有名だったようですね。農産振興は、代表者の不動産が差押えられており資金繰りが厳しかったことが分かります。

(1)中小企業の倒産とメディア

中小企業の社長がメディアに出演していた、マネーの虎という番組が話題になりましたが、会社の倒産が相次いでいます。メディアは多数の人に影響力がありますので、一時的に売り上げが大きく伸びることがあります。

中小企業の中には、メディアに露出したことをきっかけに積極的な設備投資を行う中小企業もありますが、一時的なブームのため過剰投資で倒産する会社もあります。

(2)農産振興が特別清算

農産振興、倒産の理由について、2013年8月21日の帝国データバンクが、「永田農法」提唱した農産振興が特別清算を報じているので見てみましょう。
(株)農産振興(TDB企業コード981624809、資本金6000万円、浜松市北区初生町352-2、代表清算人永田次郎氏)は、8月6日に静岡地裁浜松支部より特別清算開始決定を受けた。
農産振興が特別清算で倒産していますが、民事再生や破産ではないので、利害関係者が会社を清算することに同意していたか、事業が停止していたことが分かります。

農産振興は、メディアの報道により業容を拡大したようですが、一時的なブームの影響で倒産が早まった可能性もありそうですね。

(3)農産振興の会社概要

  1. 1973年5月に設立
  2. 野菜卸及び野菜生産業者
  3. ルーツ農法、永田農法、スパルタ農法、断食農法などメディアの宣伝効果が大きかった
  4. 植物を自然の環境下で育て、高栄養価、高糖度な農作物を生産する農法
  5. 肥料を通常の1/10、水を1/100という過酷な生育条件に置く
  6. 自社栽培の他、専業農家と栽培契約
  7. トマト、みかん、きゅうり、ナス、じゃがいも、ほうれん草などの野菜卸
農産振興の会社概要を見ると、野菜の生育方法が有名となり、メディアに紹介されて販売が伸びたようですね。農産振興の育成方法は、有機野菜を好む消費者に受け入れられたのではないでしょうか。
農産振興はメディアに紹介されたことで売り上げを伸ばしたようですが、ブームの時に設備投資を行うことで、ブームが下火になると資金繰りが悪化して倒産する企業は多いですね。

(4)保証債務や不動産の差押え

  1. 景気悪化による個人消費の低迷で業績が悪化
  2. トマト栽培を行っていた関係会社の(株)ルーツファームが大幅な債務超過
  3. 農産振興はルーツファームに多額の保証債務
  4. 支払遅延や代表者の所有不動産が差押え
  5. 2004年4月期売上高 約28億1100万円
  6. 2009年9月 事実上業務を停止
  7. 2013年2月 株主総会で解散決議
  8. 負債は約46億円の見込み
農産振興のように、ブームで一時的に業績が伸びたときに業容を拡大すると、売上低下局面での打撃が大きくなります。農産振興は支払遅延が発生していますが、代表者の不動産が債権者に差し押さえられており、資金繰りが厳しかったことが分かりますね。
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