オスカードリーム経営破綻 大阪市交通局の破綻危機

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オスカードリーム破綻は、大阪市交通局バス事業が大赤字で地下鉄値下げに影響する可能性があります。歴代大阪市長や市議会議員、公務員は先送りで退職金や年金受給に成功しています。


(1)自治体の経営失敗と倒産

自治体は経営能力がないため、第3セクターなどを含めると、地方公共団体が経営に関与して倒産する事例が相次いでいます。民間企業の倒産は、経営者の責任を追及しますが、自治体が関与する事業では税金で穴埋めするのに責任追及が希薄になっていますね。

バブル期は、不動産投資や土地開発が話題となりましたが、地方自治体が雇用創出や土地活用を目的として様々な土地開発を行ってきました。年金制度の破綻もそうですが、上の世代の失敗が重い税金負担となっており、若者の生活が苦しくなっている大きな理由になっていますね。
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(2)大阪市の土地信託事業 敗訴と売却

  1. オーク200 大阪市港区 一審で敗訴、銀行に637億円の支払命令 市が控訴 
  2. ビッグステップ 大阪市中央区 銀行に配当を求めたが敗訴、売却
  3. キッズパーク 大阪市北区 110億円の売却益
  4. フェスティバルゲート 大阪市浪速区 大阪市が199億円の負担、売却
  5. ソーラ新大阪21 大阪市淀川区 売却 銀行に配当を求めて提訴
  6. オスカードリーム 大阪市住之江区 銀行に282億円を支払って和解方針
大阪市は土地信託事業を行っていますが、大きな損失をだしていることが分かります。大阪市は公務員の経営能力がないため隠れ借金を多く抱えており、税金の無駄遣いによって大阪市は没落していきました。

奈良県林業基金 倒産の理由をまとめましたが、大阪市交通局だけでなく、日本中の公務員が税金を破綻事業に投入しています。大阪市は、オスカードリームだけでなく多数の事業を破綻させたため、都市部であるにも関わらずインフラや町並みの老朽化が続いています。

大阪は商業都市として、日本有数の経済都市として繁栄してきましたが、バブル崩壊と無駄遣いによるばら撒き政策で財政破綻寸前になっていますね。大阪市はオール与党であったため、大阪市議会の牽制機能が希薄で利権団体と癒着していますので、一部の地域を除くと急速に衰退しているのが現状ですね。

(3)土地信託事業の仕組み

  1. 土地保有者 大阪市は、保有している不動産を有効活用して都市開発
  2. 信託銀行 信託銀行が受け皿となり、建物の再開発やテナント募集を行う
  3. 信託スキームの理由 銀行融資の責任明確化と自治体借金を飛ばす機能
  4. 土地信託事業の終了後 土地保有者は銀行融資などの借金を引き継ぐことになる
土地信託事業は、大阪市が再開発を行って周辺地域を再開発して、不動産開発による利益を得ようとした公益性の高い営利事業ですね。民間は儲かる地域の不動産開発を行いますので、再開発が行われていない地域は、採算に問題性があるときや既得権益がややこしいときが多いと言えます。

土地信託事業や第3セクターは、自治体が融資したり融資保証を行うことは多いですが、地元の住民が把握しにくいのが現状ですね。土地信託事業は隠れ借金や飛ばしの機能に準じるような役割と言えそうですが、住民が監視しにくいため杜撰な事業によってプロジェクト費用が増えるためデメリットが目立つものが多いですね。

(4)オスカードリームの事業概要 経営破綻と借金

  1. 大阪市交通局バス事業 累積赤字627億円
  2. 大阪市交通局バス事業 2012年度まで30年連続の経常赤字
  3. 大阪市交通局 オスカードリームを土地信託事業で運営しており所管
  4. オスカードリーム 大阪市住之江区で複合ビルによる収益事業を行っている
  5. みずほ信託銀行 オスカードリーム事業の受託銀行
  6. みずほ信託銀行 オスカードリーム事業の借入金など元本相当額 282億9559万円
  7. みずほ信託銀行 オスカードリーム事業の借入金など遅延損害金 約120億円
オスカードリームは大阪市交通局バス事業が所管していますが、大阪市交通局は民間企業であれば完全に倒産している現状ですね。オスカードリームは経営破綻している状態ですが、大阪市の信用力がなければ、大阪市交通局も融資返済ができずに累積赤字で倒産していると言えます。

オスカードリーム経営破綻、大阪市交通局の破綻危機について2014年1月9日の日経新聞が報じているので見てみましょう。大阪市の土地信託事業についてまとめましたが、大阪市は一般会計の借金以外にも多額の借金を抱えていたことが分かりますね。

大阪市交通局は経営能力がないため、30年連続で経常赤字となっており、通常の銀行融資であれば受けることは不可能となっていますね。オスカードリームの破綻処理を、大阪市は先延ばしすることで遅延損害金が膨らんでいますが、大阪市交通局は返済資金がないため税金による銃身負担となりますね。

(5)大阪市がみずほ信託銀行と和解の方針

  1. 1995年 オスカードリームが開業
  2. 2008年 みずほ信託銀行が大阪市を提訴 オスカードリーム事業の融資返済を求める
  3. 2008年 大阪市がみずほ信託銀行を提訴 オスカードリーム事業の配当支払を求める
  4. 大阪市の裁判状況 一審で敗訴 二審でも敗訴の可能性が高い
  5. 大阪市の裁判状況 大阪高裁の和解勧告 元本相当額 約282億を支払い
  6. 大阪市の判断 大阪高裁の和解勧告を受け入れる方針
  7. 旧信託法 無過失の責任は受託者が受益者に保証請求できる
  8. 旧信託法 無過失の責任は銀行側が自治体に保証請求できる
オスカードリームについて、大阪市とみずほ信託銀行がお互いに訴訟を行っていますが、みずほ信託銀行が勝訴していますね。旧信託法を見ると、無過失の責任ついて銀行側が自治体に補償請求できますので、大阪市が勝訴する可能性は低いと言えます。

大阪市のオーク200で、大阪地方裁判所が2013年3月に大阪市はりそな銀行などに637億円を支払う判決がでており大阪市は控訴しています。大阪地方裁判所は、当時の大阪市議会における大阪市職員が大阪市の損失補填リスクを認識していたことを認めていますので、大阪市が敗訴する可能性は極めて高いですね。

大阪市とみずほ信託銀行に対して、2審の大阪高裁は和解勧告を行っています。大阪市は敗訴の可能性が高いので、和解に応じずに訴訟を継続すれば遅延損害金として100億円以上をさらに支払うリスクがありますね。

(6)オスカードリーム訴訟和解の財源 大阪市議会の同意が必要

  1. 大阪市オスカードリーム和解の財源 土地の売却
  2. 大阪市オスカードリーム和解の財源 商業ビルの売却
  3. 大阪市オスカードリーム和解の財源 大阪市交通局バス事業はお金がない
  4. 大阪市オスカードリーム和解の財源 大阪市交通局地下鉄事業が一部負担の方針
  5. 大阪市オスカードリーム和解の財源 2014年3月3日までに大阪市議会の議決が必要
オスカードリームは経営破綻していますが、大阪市が和解を受け入れる方針ですので、みずほ信託銀行に融資返済を行う方針ですね。大阪市は、オスカードリームの土地と商業ビルを売却することで融資返済を行うようですが、不動産として考えると立地が一等地ではないため売却だけで全が返済は不可能ですね。

オスカードリームは大阪市交通局バス事業の管轄ですが、お金がないためリストラがさらに行われることになりそうです。大阪市交通局地下鉄事業は黒字のため、初乗り運賃を値下げする方針でしたが、オスカードリームの融資返済を行うのであれば値下げは先送りになるリスクがありますね。

大阪市がオスカードリームの融資返済を行うのであれば、大阪市議会の承認を得て一般会計からの資金調達する可能性があります。大阪市の歴代市長と公務員は、オスカードリームの融資返済を先送りすることで、退職金と年金の受取に成功しましたが、大阪市民の利益を犠牲にしたと言えそうですね。
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