Mizの樹 倒産の理由

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Mizの樹が倒産しましたが、ウォーターサーバー業界は競争が激しいようですね。Mizの樹に対して、福岡県が補助金を交付していますが、補助金の有効性があったのか気になるところですね。

(1)企業の倒産

中小企業と大企業を比較すると、経営資源が限られる代わりに、顧客からの支持を得ることでサービスや商品が有名になる企業あります。中小企業は、サービスや製品の支持により業績拡大することがよくあります。

大手企業や競合企業は、ヒット商品に対してよく似たコンセプトの商品を販売しますが、競争に負けると企業が倒産することは、中小企業ではよくありますね。中小企業は経営判断が素早く行える一方で経営資源が限定的ですので、大手企業や競合企業との消耗戦は厳しいと言えます。

(2)Mizの樹と九州開発企画が倒産

Mizの樹、倒産の理由について、2013年7月17日の帝国データバンクが、ウオーターサーバー「Mizの樹」が事業停止、自己破産申請へを報じているので見てみましょう。
(株)Mizの樹(TDB企業コード800786551、資本金3000万円、福岡県福岡市早良区南庄2-21-19、代表平河裕介氏、従業員7名)と(株)九州開発企画(資本金1000万円、同住所、同代表、従業員20名)は、7月17日までに事業を停止し、事後処理を梅野茂夫弁護士(福岡市中央区赤坂1-3-12、電話092-722-5323)に一任、自己破産申請の準備に入った。
Mizの樹と九州開発企画が倒産していますが、代表者が同一人物であり連鎖倒産のようですね。Mizの樹が倒産するまでの会社概要について、見てみましょう。

(3)Mizの樹の会社概要と製品

  1. 1986年12月(株)九州開発企画設立
  2. 1989年より工事現場での交通誘導を中心とする警備事業
  3. 2000年8月(株)スキャップ設立 写真現像や写真機器の販売を目的
  4. 2004年 福岡県が中小企業経営革新支援対策補助金の交付
  5. 2005年5月(株)Mizの樹に商号に変更
  6. ウオーターサーバーMizの樹を自社開発、大手通販サイトなどで一般個人に販売を開始
  7. 国内唯一の日本製サーバーの触れ込みで詰め替えの水は4種類の飲料水から選べた
Mizの樹は、当初、写真現像や写真機器の販売を目的としていますが、デジタルカメラの普及により事業を継続していれば、倒産していた可能性もあったのではないでしょうか。

Mizの樹で注目なのは、福岡県が中小企業経営革新支援対策補助金の交付を行っていることですね。Mizの樹が自己破産したということは、事業に対してスポンサーが現れておらず、補助金の審査基準が気になるところですね。

(4)開発資金負担などから資金繰りが悪化

しかし、ウオ-ターサーバー業界は競争が激しく、思うような売り上げが上がらなかったため、開発資金負担などから資金繰りが悪化。7月に入り、飲料水の購入者に対して水の継続供給が困難となった旨の通知を発送していたが、今回の事態となった。
Mizの樹は中小企業ですが、競争の激しい市場に参入していますので、余程のブランド力や知名度がなければ、事業が成功することは困難ですね。

Mizの樹の事業モデルは、顧客から数年分の購入資金を預かる形になっていますが、資金繰りが悪化していたということは、自己破産後に返金される金額は少なくなりそうですね。

(5)九州開発企画は連鎖倒産

(株)九州開発企画は1986年(昭和61年)12月に設立。89年より工事現場での交通誘導を中心とする警備事業を手がけていたが、(株)Mizの樹に連鎖する形となった。
Mizの樹が倒産したことで、九州開発企画は連鎖倒産していますね。債務保証を行っていたか、代表者が同一ですので、連帯保証により事業継続が困難になった可能性があります。

グループ企業のうち、一社が倒産することでグループ内の他社が連鎖倒産することは、よくある話ですね。

(6)債権者はウォーターサーバーの契約者か

負債は、(株)Mizの樹が債権者約250名に対し約7200万円、(株)九州開発企画が約1億5000万円、2社合計で約2億2200万円が見込まれる。
Mizの樹は一般消費者が前払金を支払う形となっていますので、負債総額と比較すると債権者の人数が多くなっています。Mizの樹は資金繰りが困難になり、自己破産していますので債権者の債権は、ほとんどが債権カットされそうですね。
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