石油業界の投資動向

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石油業界は、原油価格が下落したため、投資を急激にリストラしています。オイルメジャーは、高配当の資金を捻出するために、投資を減少させており石油業界への影響が大きくなっていますね。


(1)オイルメジャーが投資を縮小

  1. オイルメジャー6社の世界シェア約10%
  2. イギリスの石油メジャー BP
  3. フランスの石油メジャー トタル
  4. 米国の石油メジャー エクソンモービル
  5. 米国の石油メジャー シェブロンテキサコ
  6. 米国の石油メジャー コノコフィリップス
  7. イギリス・オランダの石油メジャー ロイヤルダッチシェル
  8. 大手石油企業の投資総額2015年 1350億ドルでリーマン危機以来の低水準
石油業界の投資動向について、2015年8月31日の日経が報じているので見てみましょう。石油業界は、中東の国営石油会社による影響力は大きいですが、欧米のオイルメジャーが最大の民間企業になっています。

大手石油会社は、M&Aによる買収を繰り返しており、巨大化が続いてきました。大手石油会社は、一社の投資金額が1兆円を超えており、石油関連業界やプラント業界に大きな影響を与えます。

シェール革命は、1バレル100ドル超の原油価格を暴落させており、1バレル30ドル台の水準まで崩壊しました。欧米オイルメジャー6社は、投資金額を大幅に減少させているため、石油関連業界に大きな影響を与えていますね。
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(2)オイルメジャーは配当負担が多い

  1. 石油業界は高配当の代表銘柄
  2. 石油業界は株価の値動きが小さい
  3. オイルメジャーは増配を繰り返している
  4. オイルメジャーは利益が減る中で配当原資を確保する必要がある
石油業界は、高配当投資の代表銘柄になっているため、配当の継続が経営課題になります。石油業界とIT業界を比較すれば、石油業界は急成長のイメージが湧かないため、株価は割安になりやすい銘柄として有名ですね。

ガソリン値上がりの原因 安くする投資方法をまとめましたが、石油関連企業は暴落しているため株価が割安になっています。石油価格は、ガソリンや生活必需品の価格に影響するため、下落局面での投資は恩恵を大きくすることができますね。

エクソンモービルやシェブロンテキサコは、米国の連続増配銘柄として人気があるため、配当水準が3%台や5%台の高い配当利回りが有名です。石油業界は、石油価格暴落により株価が下落しているため、BPに至っては6%以上の配当利回りになりました。

石油業界は、オイルメジャーも石油価格崩壊により業績が悪化しているため、利益水準が半分以下に低下しました。オイルメジャーは、株主への配当資金を確保するために、油田開発プロジェクトの投資縮小を行なっていますね。

(3)石油下落が企業に与えた影響

  1. 韓国の造船業界が業績悪化
  2. 日揮などの受注動向に影響
  3. 住友商事のシェール事業が巨額損失
韓国経済の現状2015年7月サムスン重工業の造船崩壊をまとめましたが、韓国の造船業界は大赤字になっており、オイルメジャーの投資縮小により影響が拡大するでしょう。オイルメジャーは、深海油田や洋上プロジェクトを進めてきましたが、投資コストの高いプロジェクトをリストラしています。

グローバル企業の資金調達動向を見れば、欧州の融資金利は低下しているため、石油メジャーの資金調達は問題ないでしょう。石油価格の暴落は、オイルメジャーが投資案件を選別しており、新規プロジェクトは撤退や休止に追い込まれています。

石油業界は、北極海の深海油田開発や東欧のシェールオイル開発など、コスト高の投資から撤退を続けていますね。日本企業では、日揮・千代田化工建設・東洋エンジニアリングのプラントメーカーは、受注減少による株価暴落が発生しています。

日本の総合商社は、住友商事のシェールガス事業は2000億円以上の損失が発生しており、石油業界への投資損が懸念されました。オイルメジャーや国営石油会社は、石油業界の頂点に位置しているため、投資縮小の波及効果は非常に大きいですね。

(4)石油暴落による企業再編

  1. キャメロンをシュルンベルジェが買収
  2. プレシジョンキャストパーツをバークシャーが買収
  3. オイルメジャー同士の買収により再編の噂がでている
石油業界は、関連企業の株価低迷が続いているため、シュルンベルジェやバークシャーハザウェイが1兆円を超える買収を行なっていますね。バフェットは、タンガロイなどの産業に不可欠な製造業に投資を続けており、特殊ネジなどを製造するプレシジョンキャストパーツの完全子会社化を発表しました。

バフェットお金持ちになる方法をまとめましたが、バークシャーのビジネスモデルは、安い資金調達コストを活用して儲けることです。バークシャーは、世界最強の財務による高い格付けがあるため、買収した会社の借入コストは大幅に低下して利益が拡大しますね。

オイルメジャーの中では、BPがメキシコ湾の深海油田流出事故により、巨額の損害賠償が発生しました。エクソンモービルは、BPを買収するという噂を、イギリス政府が安全保障上認めないとする声明を発表しています。

(5)産油国が石油暴落により混乱

  1. 産油国は独裁国家が多い
  2. 産油国は原油値上がりの利益を得た
  3. 産油国は国民に利益還元を続けてきた
  4. 産油国は損益分岐点が大幅に上がってしまった
  5. 産油国は原油価格暴落により財政赤字が膨らんでいる
  6. 産油国は石油価格暴落により政情悪化が相次いでいる
産油国は、石油価格値上がりの恩恵を受けたため、数百兆円の利益を獲得しています。産油国の独裁国家は、独裁政権を維持することが重要なため、国民に対するばら撒きを拡大しました。

ペトロブラス倒産の危機を見れば、民出国家のブラジルでも、再国有化後の汚職により迷走が続いています。産油国は、資源ナショナリズムを利用することにより支持率を高められるため、原油価格値上がりと支出の拡大が進みました。

石油価格が、1バレル100ドルであれば財政を維持できる国も多いようですが、30ドル台まで暴落すればどうしようもないでしょう。産油国は、財政赤字が大幅に膨らんでいるため、公共事業や福祉資金のカットを始めています。

儲かる株の銘柄をまとめましたが、石油業界への投資は安定していると言われてきましたが、大暴落は大きなチャンスです。石油業界は、投資縮小による株価暴落が広がっているため、底値で投資すれば原油が値上がりしたときに大きく儲けるチャンスになっていますね。
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