(1)倒産と民事再生
企業が倒産するときに、破産と民事再生がよくあるパターンです。破産は事業の継続を断念して、企業の資産を売却して債権者に配当を行います。民事再生はスポンサーを探して企業再建を目指す方法であり、事業継続を検討していることが分かります。企業の資産に有力なものがあれば、インデックスのように民事再生申請後に入札を行って、買収先の企業が最終的に決まります。民事再生申請後に、経営再建の見込みが立たなければ、破産に切り替えることも多いですね。
(2)ピエリ守山の施設概要
- 大阪市の不動産会社が運営会社
- ピエリ守山敷地 約13万3000平方メートル
- ピエリ守山建物 鉄骨2階建て延べ7万5000平方メートル
- ピエリ守山駐車場 約3000台分の駐車場
- ピエリ守山入居店舗 約180店舗
- 2008年9月 ピエリ守山がオープン
イオンモールは、日本最大規模の小売店であるイオン系列ですので、スーパーなどを誘致する力があり、三井不動産は財閥系企業として信用力の高い企業です。イオンモールと三井不動産は、REITを活用していますので、不動産をREITに売却して証券市場から資金調達を行うことで、高い収益力と財務の健全性を保っていますね。
(3)ピエリ守山周辺にショッピングモールが増加
- 滋賀県内に大型商業施設が増加
- 入場客数の減少により店舗数も減少
- 2012年1月 運営会社に売却
- 大型ホームセンターやスーパーなど出店検討があったが合意に失敗
琵琶湖南岸を見ると主要道路沿いにショッピングモールが完成しており、琵琶湖に近く幹線道路から離れているピエリ守山は立地条件の悪いことが分かりますね。
(4)ピエリ守山の今後
- 2013年8月 三重県四日市市の運営会社が別会社と売却契約を締結
- ピエリ守山はアンビエントガーデン守山に売却
- 東京都千代田区の経営コンサルタント会社と大阪市の不動産会社の合同会社
- 2014末から2015年初頭 リニューアルオープンの予定
- ピエリ守山の建物は残す
- 100~200店舗が入居する商業施設として経営再生
ピエリ守山はその後、衰退の一途をたどっており、大和システムの民事再生申請時の100店舗から現在は10店舗に満たない店舗数となっています。ピエリ守山はインターネットで話題になっていますので知名度が上昇しており、リニューアルオープンしたときに注目を集めそうですね。
ピエリ守山を管理人が2013年9月に訪問したときは、空室が多かったものの図面を広げている方が多く、リニューアルに向けて準備を行っていたのでしょう。ピエリ守山からは、琵琶湖の湖畔で綺麗な景色が見えますので、新装開店後に観光名目で訪問するのはいかがでしょうか。
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