(1)脱税は架空仕入れで脱税
ブルームは過去に脱税を行っていますが、架空の仕入れで脱税しています。脱税は、売上の過少計上と経費の過大計上が一般的であり、儲かっている会社や個人は、税金を逃れるために行っています。ブルーム脱税の事例は、架空仕入れによる経費の課題計上が理由となっています。板東英二さんやキャバクラの脱税について事例を見ると、架空経費による脱税を行っていることが分かりますね。
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(2)ブルームインターナショナルの倒産概要
アクセサリー卸の(株)ブルームインターナショナルの倒産について、東京商工リサーチが2013年1月31日に報じているので見てみましょう。(株)ブルームインターナショナル(TSR企業コード:292277814、港区南青山3-1-30、設立昭和61年11月、資本金5500万円、代表取締役:杲田康平氏ほか1名、従業員20名)は1月31日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は大場寿人弁護士(三宅坂法律事務所、千代田区内幸町2-1-4、電話03-3500-2922)ほか3名。負債総額は約34億円。(東京商工リサーチ)ブルーム倒産の際の負債と資本金の金額を比較すると、負債がかなり多いことが分かるのではないでしょうか。
- 資本金 5500万円
- 負債総額 約34億円
(3)BLOOMブランドのアクセサリー販売
「BLOOM」ブランドのアクセサリー(10代から20代の女性を対象とした自社企画のシルバーを素材とする総合アクセサリー商品)を扱い、全国約140の商業施設で同ブランドのアクセサリーを販売、ピーク時の平成13年10月期には年商35億6600万円をあげていた。(東京商工リサーチ)ブルームはBLOOMブランドのアクセサリーを販売してます。
- 10代から20代の女性を対象
- シルバーを素材
- 全国約140の商業施設で同ブランドのアクセサリーを販売
ブルームは140の商業施設に展開しており、若い女性から支持を集めていたと言えるのではないでしょうか。
(4)会社分割の実施
その後、直営小売部門を関係グループ販売会社の(株)ブルーム二一(TSR企業コード:571289118、東京都港区)、(株)ブルーミング(TSR企業コード:294213929、東京都港区)、(株)ブルーム・アウトレット(TSR企業コード:294559744、東京都港区)などに譲渡し、当社は仕入部門に専業化したことから売上は下落。(東京商工リサーチ)ブルームは会社分割により、ブルームインターナショナルの売上高が減少したようです。
- 直営小売部門 ブルーム二一、ブルーミング、ブルーム・アウトレット
- 仕入部門に専業化 ブルームインターナショナル
(5)脱税で創業者が告発
また、17年1月には当社と創業者の杲田恭平氏が法人税法違反で東京地検に告発されるなどで信用性が低下していた。(東京商工リサーチ)ブルームの倒産理由に、脱税がありそうですね。ブルームの脱税について、2005年2月10日の共同通信が報じているので見てみましょう。
(6)脱税の方法は架空仕入れ 預金で隠す
法人税脱税で告発
宝石や貴金属の卸売会社「ブルームインターナショナル」(東京)が2003年10月期までの3年間で約11億円の所得を隠し、法人税3億数千万円を不正に免れたとして、東京国税局は10日までに、法人税法違反(脱税)容疑で同社と杲田恭平会長ら2人を東京地検に告発した。(共同通信)ブルームは多額の脱税で、東京地検に告発されています。脱税の手法について見てみましょう。
脱税の方法
関係者によると、ブルーム社は、宝石や貴金属の製品卸のほか、アクセサリーの商品開発や販売をしているが、架空の仕入れを計上するなどの手口で経費を水増しし、所得を圧縮して申告していた。 隠した所得は、杲田社長が預金として隠すなどしていたという。(共同通信)ブルームの創業者が、架空の仕入れを計上して脱税を行い預金として隠していたようです。杲田という名前は特徴的ですので、杲田康平氏と別人の親族ということなのか気になりますね。
- 杲田恭平会長と杲田社長(共同通信)
- 倒産したブルームインターナショナルの社長 杲田康平氏
(7)脱税により役員交代
その後は役員の交代など信用性の回復、経費削減などに努めていたが、東日本大震災の影響に伴う消費意欲の冷え込みもあって24年2月期(決算期変更)の年商は16億8094万円にとどまっていた。(東京商工リサーチ)ブルームの倒産理由について、帝国データバンクは、地金と為替相場の変動の影響を指摘しています。ブルームはシルバーアクセサリーですので、貴金属相場の影響を受けますが、為替相場は円高になっていますので、為替相場の影響はいい方向に影響がでるはずです。
- 倒産理由 売上減少の要因は東日本大震災
- 倒産理由 費用増加の要因は金属相場
- 為替相場円高のため費用減少になる。為替予約やデリバティブに失敗したのであれば、業績悪化の要因にはなるが詳細は不明
ブルームインターナショナルは、仕入れに特化した後に、借金の返済が困難になったようです。
(8)過剰債務で倒産
このため、グループ会社の営業自体は堅調だったものの、借入金など過剰債務の返済が困難となり、今回の措置となった。(東京商工リサーチ)
なお、グループの販売会社である(株)ブルーム二一(東京都港区)、(株)ブルーミング(東京都港区)、(株)ブルーム・アウトレット(東京都港区)については法的整理手続をとらず、事業継続していく方針。(東京商工リサーチ)ブルームは、グループ会社のうち販売会社は事業継続する方針を発表しています。管理人がよく分からないのは、ブルームグループ内の債権と債務の関係です。
(9)販売会社に利益と資産を残したのか
管理人の推測ですが、ブルームインターナショナルの倒産は、仕入れに特化する事で金属相場や為替相場変動のリスクを一手に受けということなのでしょうか。ブルームグループで営業堅調にも関わらず、仕入担当の会社のみ倒産するという事は、以下の2つの点を考えています。
- 為替相場変動と金属相場変動のリスクを集中
- 資産や利益は販売会社にプール
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