スイスフランFXの損失が拡大した理由

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スイスフランは、短時間で急激に変動したたため、FXで1000万円以上の損失が発生したという口コミがあります。スイスフランは、損切り予定価格よりも悪いレートでロスカットが発生していますね。


(1)FXの仕組み

  1. 少額で多額の取引ができる
  2. FXは海外通貨の値上がりで儲かる
  3. FXは海外通貨の値下がりで儲かる
  4. FXは海外通貨との金利差による利益がある
スイスフランの通貨高が、急激に発生しており、FXによる1000万円以上の損失や利益が話題になっています。FXは、少額の手元資金により、多額の海外通貨の取引ができるため利用している人が増加していますね。

FXの仕組みは、2つの通貨を選択したうえで、通貨の値下がりか値上がりを賭けることになります。FXは、手元資金以上の資金を借りて使うことになるため、為替レートの変動が同じであっても資産の変動が大きくなりますね。

FXは、通貨の値上がりに賭けていれば、通貨が値上がりした時に損をすることになります。FXは、通貨の値下がりに賭けていたときに、通貨が急激に暴落すれば大儲けする人もいますね。
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(2)FXの簡単な仕組み

  1. レバレッジ100倍を仮定
  2. 手元資金100万円を証拠金にする
  3. 1億円の取引まで100万円ですることができる
  4. 1億円の取引は為替が1%変動すれば100万円儲かることがある
  5. 1億円の取引でも100万円の証拠金より損失が発生すれば強制決済になる
  6. 1億円の取引で為替レートが30%動いてからロスカットになれば3000万円の損失
FXの利用者は、ドル円やユーロ円など海外通貨を買う人が多いことに、日本は特徴があります。アベノミクスは、為替レート円安が急激に進んだため、FXにより1000万円以上儲けたという口コミが多くありましたね。

スイスショック破産の理由をまとめましたが、スイスフランFXの損失が拡大した理由は、外国為替証拠金取引の仕組みを理解すれば簡単ですね。FXの仕組みを簡単に説明するために、国内FX業者は証拠金の25倍までに個人取引は規制されていますが、100倍まで取引ができると仮定して考えてみましょう。

1億円の取引をしたときに、為替1%分の損失が発生すれば、証拠金を追証できなければ100万円の証拠金は消滅することになります。証拠金100万円レバレッジを100倍にすれば、1億円の取引が可能になるため、為替が1%変動すれば100万円儲かるチャンスがありますね。

(3)ギリシャ危機の影響

  1. ユーロ圏の大国 ドイツやフランス
  2. ユーロ圏の小国 ギリシャや東欧
  3. スイス政府の方針 ユーロに未加入
  4. スイス企業の競争力 ネスレなど競争力が高い
  5. スイスフランが相対的に安全なため資金が流入
  6. スイスフランが歴史的な水準に通貨高が続いていた
ギリシャ危機2015年の破綻理由をまとめましたが、ユーロに粉飾で加盟したため、財政健全化をユーロ加盟国から求められています。ユーロ圏は、ドイツが最大の経済大国であり財政も安定していますが、ギリシャの金融不安がヨーロッパに波及していますね。

スイスは、ヨーロッパで金融と製造業が強い国であり、グローバル企業の海外本社が多数あります。ユーロ圏は、ギリシャ危機などの信用不安により通貨の値下がりが続いており、スペインやポルトガルなどに拡大していましたね。

ドイツだけでなく、フランスやイタリアの経済大国はユーロ圏に占める割合が大きいものの、ギリシャや東欧の金融不安がユーロ圏全体に波及しています。スイスフランは、ユーロ不安により歴史的な水準に通貨高が続いていたことが為替変動の理由になりますね。

(4)スイス中央銀行の方針

  1. スイス中央銀行は為替介入を続けてきた
  2. スイス中央銀行の外貨準備高は増加傾向
  3. スイス中央銀行が政策金利のマイナス金利を発表
  4. スイス中央銀行はフラン高により為替差損が発生している
スイス中央銀行は、フラン高ユーロ安に対応するために、為替介入を続けてきました。スイス中央銀行は、為替介入を繰り返し続けていますが、スイスフラン高ユーロ安が続いているため多額の為替差損が発生していますね。

スイスの外貨準備高は、為替介入の増加を繰り返したため、2014年12月に4900億フランを突破しています。スイスの経済規模は、2013年GDPが6500億ドルから通貨高が進んだため、外貨準備が7割を超える規模にまで膨れ上がっていますね。

日本のGDPは約5兆ドル、外貨準備高1兆ドルのため、GDPの20%程度の外貨準備を保有しています。スイスの中央銀行は、為替介入の繰り返しによって外貨準備高が膨れ上がっているため、為替差損のリスクが高くなっていることが分かりますね。

(5)スイス中央銀行が方針転換

  1. 2011年9月 スイスフランの準固定化策
  2. 2011年9月 1.2スイスフランを1ユーロの上限に設定
  3. 2011年9月 スイスフランの上限設定を守るために無制限介入を発表
  4. 2015年1月12日 スイス中央銀行の副総裁が主要政策として継続示唆
  5. 2015年1月15日 スイス中央銀行が突然フラン上限撤廃を発表した
スイス中央銀行は、スイスフランの準固定化策を発表しており、為替レートの上限を設定しました。スイスフランは、1ユーロ1.2スイスフランを超えるところで、スイス中央銀行が為替介入を行ってきたため安定した通貨になってきましたね。

スイス中央銀行は、無制限介入を3年以上続けていたため、上限近くのレートになれば為替介入により儲けられる仕組みになっていました。スイス中央銀行の幹部は、2015年1月になっても無制限介入の継続を示唆していたため、スイスフランが上限設定レートから離れれば投機家の買いが続いてきました。

アルパリ倒産の理由をまとめましたが、上限レート付近でのスイスフラン売ユーロ買い、乖離すればスイスフラン買ユーロ売の取引が大きかったようです。スイスは、多額の金を保有しているだけでなく、産業基盤が強固であるため資金流入が続く背景になっていましたね。

国家破綻危機の発生により、ユーロ売りスイスフラン買いの流れは続いており、スイス中央銀行の為替損失リスクが高まっていました。ヨーロッパ中央銀行は、量的緩和の可能性を示唆していたため、スイス中央銀行がユーロ買いの為替損失を懸念した可能性もありそうですね。

(6)FXのロスカット 約定できない違い

  1. FXで証拠金を超える損失発生
  2. FXは強制ロスカットで戻りを待てない
  3. FXで通貨の売却を設定したが約定していない
  4. FXで通貨の買戻しを設定したが約定していない
  5. イベントが発生すれば急激な為替変動が発生する
  6. イベントにより流動性が不足すれば売買の約定ができない
  7. 銀行や証券会社も為替の変動が激しい時は取引制限するときがある
  8. イベント発生のときは売買が成立しにくいためロスカットのレートが酷くなる
FXは、証拠金を超える損失が発生すれば追加資金の追証を求められますが、支払えない場合は強制決済することになります。相場が急激に変動すれば、指値で売却価格を決めていたとしても、約定できないため損失が拡大するときがありますね。

リーマンショックやスイスフランショックは、為替レートに与える影響が大きいため、買い手と売り手が不均衡になれば売買が成立しにくくなります。売買の成立する為替水準は、イベント発生前の水準と大きく乖離するため、損失や利益が大幅に膨らむことになりますね。

ドルコスト平均法デメリットをわかりやすくするを見れば、相場の急変動によるリスクを考えれば、分散していくことが重要になります。スイスフランと円のように、FXでも流動性の低い通貨は、急変動のときに約定できずに損失が拡大することになりますね。

FXは、損失を限定するために売りの指値を入れる人は多いですが、急激に相場が変動すれば約定がその価格で成立しないリスクがあります。FX利用者の中には、ひどいレートの強制決済や追証を求められて破滅した人もいるようですが、スイスフラン暴騰で1000万円以上の利益を得た人もいるようですね。
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