(1)中国経済崩壊と理財商品の破綻リスク
中国経済は経済成長を続けていますが、リーマンショックにより世界経済が減速する中で、景気対策に成功したと言われてきました。中国の経済成長は、不動産などの投資が経済成長の大きな要因となり、バブル崩壊のリスクが指摘され続けてきました。中国の成長は、大手投資銀行が賞賛してきましたが、世界の金融機関は株式売却などのリストラを進めています。中国の証券市場は、新興国が成長する機会を得るために注目されてきましたが、新興国市場の中では魅力の低下が進んでいますね。
中国は不動産バブルのリスクを低下させるために、銀行に対して監督を行ってきましたが、不動産投資のコントロールができてないですね。中国は影の銀行を通じた融資が続いており、不動産投資の過熱が続いているため、中国経済の動向に注目が集まっていました。
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(2)理財商品は残高が110兆円超
- 理財商品は財テクの金融相商品 投資信託で銀行の窓口でも販売
- 理財商品を保有する投資家は満期前の解約権を有しない
- 銀行業監督管理委員会が理財商品の状況について発表
- 2012年末 理財商品の発行残高 7.1兆元
- 2012年末 理財商品の商品数 3.2万件
- 2012年末 理財商品の残高 個人投資家 62% 4.4兆元を保有
- 2012年末 理財商品の満期期間 1カ月以上3カ月未満が全体の60%
- 2012年末 理財商品の満期期間 3カ月以上6カ月未満が全体の22%
中国の不動産投資は、政府規制が有効であれば問題ないですが、影の銀行による融資で不動産投資が続いています。影の銀行は、理財商品によって高金利で資金調達を行っており、銀行融資を受けられない不動産投資に対して高金利の融資を行っていますね。
理財商品の特徴は、発行残残高が2014年1月26日時点の1元16.9円とすれば、110兆円を超えている巨大な規模になります。理財商品は個人投資家が多くを保有しているうえに、満期期間が短期のものが多いため、影の銀行は機能が破綻すれば中国のデフォルトリスクが高まると言えますね。
(3)理財商品で大型のデフォルトリスク
- 中国工商銀行が代理販売した理財商品
- 中誠信託が募集した理財商品 30億元 約500億円
- 山西振富能源集団 石炭会社に融資した負債が多いと発覚
- 2014年1月16日 理財商品の満期償還で責任を負わないと発表
- 2014年1月31日 大型の理財商品でデフォルトが発生するリスク
- 2014年1月31日 暗黙の政府保証や銀行保証による信頼崩壊の可能性
影の銀行が発行する理財商品は、暗黙の政府保証や銀行保証がある前提で、多額の投資信託が購入されていました。中国工商銀行が代理販売したということは、中国の大手銀行が保証していたと受け取られていたようですが、理財商品がデフォルトすれば理財商品の信用が破綻すると言えますね。
中国デフォルト影響 破綻回避の理由をまとめましたが、富裕層が購入していた理財商品であり、元本返済が行われるようです。中国の銀行は理財商品の元本返済について一定割合を支払っており、シャドーバンキングによる迂回融資で、多額の隠れ不良債権があると言えますね。
(4)中国商工銀行の会社概要 理財商品の破綻リスク
- 中国商工銀行 中国の大手銀行
- 中国の大手銀行 中国商工銀行 中国建設銀行 中国銀行 中国農業銀行
- 中国商工銀行の時価総額 世界一位の時価総額になり中国経済発展の象徴
- 中国商工銀行の大株主に特長 政府系ファンドと中国政府の保有株式が過半数
中国商工銀行の大株主を見ると、理財商品に投資する中国人が、暗黙の政府保証があると考える理由が分かりますね。中国商工銀行は、政府系ファンド中央匯金と中国政府が過半数の株式を保有しており、国有銀行として暗黙の保証は影響が大きいと言えそうですね。
日本のお金持ち世界のお金持ちが住む町ランキングをまとめましたが、中国経済の成長により富裕層増加が予想されています。中国経済が順調であれば問題なさそうですが、影の銀行で理財商品のデフォルトが多発すれば、バブル崩壊で経済が低迷するリスクが高いですね。
(5)アメリカと中国影の銀行デフォルトの違い
- アメリカのデフォルト 国債発行の増枠
- アメリカのデフォルト期限 2月末までに米国議会の承認
- アメリカのデフォルト回避 米国議会の承認が得られれば可能
- 影の銀行発行の理財商品 高金利調達で、高金利でリスクの高い融資
- 影の銀行発行の理財商品の返還 理財商品の返還する資金は見込めない
中国経済崩壊2014年6月 不良債権で破綻がやばいをまとめましたが、影の銀行だけでなく、地方銀行のデフォルトリスクも高まっています。中国の地方銀行の中には、不良債権の占める割合が、4分の1近い銀行はありますが、銀行単独での預金返済は厳しいでしょうね。
中国は影の銀行が多数ありますので、中国商工銀行が代理販売している理財商品は、多数あるうちの一つで影響は小さいように見えます。中国の理財商品は、残高が100兆円を超えているうえに、満期が半年以内で短期のものがほとんどですので、理財商品の信用破綻すれば倒産が続出するリスクが高いですね。
(6)アメリカの量的緩和縮小と新興国経済破綻リスク
- アメリカの量的緩和
- アメリカから新興国に投資活発化
- アメリカで連邦準備制度理事会議長が交代
- アメリカ中央銀行が量的緩和縮小の発表と縮小継続
- アメリカから新興国に投資された資金の撤退が世界中で発生
中国経済崩壊2014年3月 社債デフォルトの影響をまとめましたが、社債市場でもデフォルトが発生していますね。中国は影の銀行や証券市場が不安定化しており、世界の金融市場に大きなリスクを与えることが懸念されています。
中国の経済成長は、影の銀行を通じた資金供給により、非効率な不動産投資や投資プロジェクトなどに積極的な融資を行うことで達成されてきました。理財商品が全て破綻すれば、中国経済に与える影響は大きいため、株式投資する市場やタイミングは重要になっていると言えますね。
1月31日免れた様ですが、次はいつですか?
返信削除もう予測等のニュースはたくさんです。
こんなにはた迷惑な国は絶対聞く耳を持たないので、一度潰した方がいいです。
>匿名さん
削除匿名さん、こんばんは^^
影の銀行は、元本償還していないので、事実上のデフォルトですね。
理財商品は少し分かりにくいのですが、総数が100兆円を超えており、投資信託のようなものは多数あるのが現状です。
今回は、理財商品のうちに、1つの金融商品として償還金額が500億円を超えていたので、金融市場が不安定になりました。
中国の理財商品は情報公開が不透明なので、実際の金額は不明ですが500億円として単純に仮定してみます。
中国の理財商品100兆円に対して、500億円ということは、金融商品が2000種類あるということですね。
実態は、一つ一つの投資商品は、小規模ですから、どこかでデフォルトが発生してもおかしくないと言えます。
中国の官僚は、多額の資産を海外に移して親族は海外移住が多くなっていますので、何がいつあってもおかしくない状態ですよね。
中国は、理財商品の完全なデフォルト、影の銀行倒産と不良債権処理を先送りしたということは、さらに不良債権は膨らんでいくということでしょうね。