(1)メガバンクの融資動向
日本のメガバンクは、バブル崩壊による不良債権処理が終了しているうえに、リーマンショックによる影響は軽微にとどまりました。メガバンクは、経営体力に余裕があるため、銀行融資は積極的になっていますね。メガバンクは新規融資に積極的となっていますので、再生可能エネルギー融資はプロジェクトファイナンスでリスクは高いですが、高金利を見込めるため融資残高が増えています。銀行カードローンについても、小口融資ですが消費者金融の保証を得ることで、お金を借りるときに従来とは違う選択肢が増えていますね。
メガバンク2014年3月期決算比較を見れば、一過性の要因もありますが、グループ企業からの利益は増加していることが分かります。メガバンクの融資審査は、経営状況や経済情勢の影響を受けますので、景気回復によって銀行融資は借りやすい状況にありますね。
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(2)メガバンクの2014年3月期純利益比較
- 三菱東京UFJ銀行の2014年3月期純利益 9848億円
- 三井住友銀行の2014年3月期純利益 8353億円
- みずほ銀行の2014年3月期純利益 6884億円
- メガバンク2006年3月期利益 2兆5184億円
- メガバンク2014年3月期利益 2兆5085億円
大手銀行や地方銀行は、景気回復によって不良債権処理が減少しており、企業業績の改善によって与信関係費用が減少しています。大手銀行は、銀行融資が数十兆円になりますので、景気回復による貸倒引当金戻入益は大きくなっていますね。
オリックス2014決算 部門利益と事業比較をまとめましたが、メガバンクとオリックスの決算を比較すれば、オリックスが高収益である理由は分かりますね。メガバンクは、本業の法人融資は利ざやが縮小していますが、オリックスのように成長市場への投資は銀行業であるため行いにくいですね。
メガバンクの利益水準を見れば、2014年3月期決算の水準は、三菱東京UFJ銀行グループが引き続き多いです。メガバンクの二番手は、三井住友銀行グループが、みずほ銀行グループを引き離していることが分かりますね。
(3)メガバンクの2014年3月期配当の比較
- 三菱東京UFJ銀行の2014年3月期配当 年間15円 2015年3月期も3年連続増配方針
- 三井住友銀行の2014年3月期配当 年間120円
- みずほ銀行の2014年3月期配当 年間6円50銭 6年ぶりに増加
メガバンクは、3社の銀行が似たようなものと考えている人は多いと思いますが、三菱東京UFJ銀行の規模と財務体質が優れています。みずほ銀行は、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行と比較すれば、財務体質が劣っており配当を増やすことが難しかったですね。
メガバンク2014年第1四半期決算比較 利益減少の理由をまとめましたが、三菱東京UFJや三井住友、みずほの収益格差は広がっています。メガバンクは、世界の銀行と比較すれば配当が少ないと言われていますが、配当余力でも格差が生まれていますね。
メガバンクの2014年3月期配当を比較すれば、大手銀行の業績回復が、増配余力のある水準まで達していることが分かります。銀行は手元の現金が豊富ですので、利益を増やすことができれば、配当金や自社株買いを増やしやすい業種ですね。
(4)メガバンクの社員待遇の比較
- 三菱東京UFJ銀行の社員待遇改善 19年ぶりにベア実施 契約社員が組合員
- 三井住友銀行の社員待遇改善 ベア実施
- みずほ銀行のの社員待遇改善 ベア実施
銀行はバブル崩壊によって多額の不良債権を抱えたため、公的資金投入や貸し剥がしによって社会的な批判が続いてきました。メガバンクは、1兆円を超える公的資金が投入されましたので、銀行員の給料を上げることに社会的な納得は得にくかったですね。
メガバンク利益比較と部門利益をまとめましたが、メガバンクの2014年3月期決算の動向を見れば、海外収益と子会社利益は増加していることが分かります。メガバンクは社員の待遇が改善していますが、銀行の収益力が大幅に伸びているわけではないですね。
メガバンク2014年3月期決算は、3大メガバンクの利益比較と配当比較を行えば、業績は回復していることが分かります。メガバンクは財務体質改善が続いていますので、収益向上のために、銀行融資を積極的に増やす経営方針のようですね。 スポンサードリンク
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