(1)銀行の短期融資と資金繰り倒産
企業は理論上、銀行が融資を無限に続けていけば、資金繰り倒産することはないですね。個人の資金繰りを考えると、銀行ローンを無限に借りれることができれば破産することはありません。企業の財務を考えると、商取引で発生する負債は債権者に対して支払う必要があります。企業の資金繰りは、銀行から運転資金を融資に頼っていることが多いので、融資の貸し剥がしで資金繰り倒産することになりますね。
企業は資金繰り倒産する前に、民事再生によって債権カットを行って、経営再生を目指すことが多いです。銀行融資やカードローンなどは、お金がないときの資金繰り破産を防ぐために、手元資金の確保が重要になりますね。
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(2)MTGOXが民事再生を申請
- MTGOXの場所 東京都渋谷区渋谷2-11-5
- MTGOXの社長 カルプレス・マルク・マリ・ロベート
- MTGOXの会社概要 Mt.Goxを運営
- Mt.Goxの運営内容 マウントゴックスはビットコインの仲介サイト
- MTGOX売上高 2013年3月期 約1億3500万円
MTGOXが運営する仲介サイトは、ビットコインと呼ばれるデジタル通貨の流通を仲介するサイトとして注目を集めていました。MTGOXはビットコインの取引所として注目を集めてきましたが、2014年2月に運営の一部停止を突然行っており注目されていました。
(3)MTGOXの会社経歴
- 2009年10月 TIBANNE設立
- 2011年8月 MTGOX設立
- 2012年4月 TIBANNEが保有するMt.Goxの取引仲介業務を引継ぎ
- MTGOXがビットコインの取り扱い増加によって、関係会社から引継ぎ
マウントゴックス倒産破産と仕組みをまとめましたが、海外での時価500億円以上のビットコインが消滅した可能性がありました。MTGOXは、2013年3月期に売上高は約1億3500万円となっており、失われたビットコインを償還するのは困難であると言えますね。
(4)MTGOXのビットコイン紛失の理由
- サイバー攻撃の開始 2013年5月頃から
- サイバー攻撃の回数 頻繁に行われていた
- サイバー攻撃の方法 サーバに大量のデータを送付
- 2014年2月7日 ビットコインの引き出し不能
- 2014年2月24日 ユーザーと会社保有のビットコインが喪失
- 2014年2月25日 MTGOXのサイトにアクセスすることが不能
- 2014年2月26日 MTGOXがビットコインの取引中止の声明を発表
ビットコイン口コミ破綻 銀行預金封鎖と取引所崩壊をまとめましたが、MTGOXが倒産する前に、みずほ銀行から預金口座閉鎖を求められています。MTGOXは、アメリカ政府に対して取引情報を提供しており、ビットコイン取引所として社会的に厳しい立場であったことが分かりますね。
MTGOXはビットコインの引き出し不能になったことを発表していましたが、どの時点で多額のビットコインが喪失したのかは未だに不明です。MTGOXが保有していたとされる多額の現金も失われており、銀行口座の送金記録があるのかどうかにも注目ですね。
(5)MTGOXのビットコインと現金が喪失
- MTGOXの資産 約38億円
- MTGOXの負債 約65億円
- MTGOXの債務超過 約26億円
- MTGOX債権者の人数 12万7000人
- MTGOX債権者 日本人の割合 約1%
- MTGOX保有のビットコイン 約10万ビットコイン
- MTGOX利用者のビットコイン 約75万ビットコイン
- MTGOX利用者の預かり金 現金28億円が不足
- MTGOXが喪失したビットコイン 約114億円と発表
- MTGOXが喪失したビットコイン 約500億円 海外取引所の時価
MTGOXは、時価500億円のビットコインと現金28億円を喪失した可能性がありますので、ビットコイン取引所としての信用は喪失したと言えます。MTGOX利用者のビットコインは、特殊なデジタル通貨であるうえに、米ドルや日本円のように国家の信用がないので保護の対象外ですね。
MTGOXはビットコイン取引所ですので、取引明細の分析は非常に時間が必要になりますので、全容解明に時間がかかることになります。MTGOXが取引明細を捜査当局に開示すれば、ビットコイン最大のメリットである匿名性が喪失しますので、法律の担保がある株式投資や債券投資がよいと言えそうですね。 スポンサードリンク
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