(1)従業員らの破産申し立てにより倒産
茶月が倒産したことについて、2013年1月17日の朝日新聞が報じているので見てみましょう。西日本を中心に宅配ずし店を展開する茶月(京都市)などグループ2社が、従業員らから京都地裁に破産を申し立てられたことが17日、分かった。両社は15日、地裁から保全命令を受けた。倒産のきっかけとなった破産申し立てについて、従業員らとなっています。東京商工リサーチは、UAゼンセン春陽堂労働組合および従業員となっており、朝日新聞がなぜ報じないのか理由がよく分からないですね。
(2)茶月と競合他社の競争激化で売上高が急減
帝国データバンクなどによると、負債総額は計約78億円。茶月は2009年9月期に約115億円の売上高があったが、競合他社との競争激化で、2年後には約75億円に急落。茶月の売上高を見ると、売上高が急減している事が分かります。
(3)お金が支払えず資金繰り困難な理由
赤字傾向に陥り、不採算店舗の閉鎖などを行ってきたが、給料の支払いにも支障が出ていたという。茶月は、業績の悪化により社員の給料支払に支障をきたしていたようです。おそらく、茶月の従業員が破産を申し立てたのは、未払い給料を支払う前に手元の資産が尽きる事をおそれたのではないでしょうか。
(4)茶月の従業員が破産を申し立てた理由
会社が倒産した場合、従業員の給与は、会社が処分した資産から優先的に配当を受け取る事ができます。茶月が倒産するのか、このまま無理に延命するのかを考えて見ましょう。管理人の推測ですが、借入返済や取引先への支払いを続ける事で、従業員の給料として支払うお金が枯渇する事を天秤にかけて、判断したのではないでしょうか。
(5)飲食店のお金の収支バランス
飲食店の現金収支を考えると、収入が急速に原則すると、現金収支が行き詰まる事について製造業と飲食店の事例で考えてみましょう。製造業の現金収支(先に現金がでていく)
手元の現金が必要(収支ズレがプラス)=売掛金+受取手形+在庫-買掛金-支払手形飲食店の現金収支(先に現金が入る)
手元の現金が不要(収支ズレがマイナス)=現金+在庫-買掛金-支払手形飲食店は売上が急減すると現金確保が困難
上記は、あくまで極端な事例ですが、飲食店はお客さんに販売したときに、現金で受け取る事が一般的です。取引先への支払いを、掛けや手形で行うとすると製造業よりも、手元の資金繰りは余裕がでやすいです。そのため、茶月のように急激に売上高が減少すると、急速に資金繰りが悪化するときがあります。茶月は、従業員への給料支払いに支障が出ていることから、手元資金の確保に失敗したのでしょう。
(6)西日本の店舗は現金化に遅れか
茶月のホームページなどによると、西日本には京都、大阪、滋賀などに約80店舗あるが、大半が営業を停止。宅配ずし以外に展開する、カレーショップやラーメン店も休業状態という。
12年10月に関東地区の茶月を、小僧寿し(東京)の子会社に譲渡。首都圏などで現在も、「茶月」の名前で営業を続けている。茶月の店舗について見てみると、関東地区は店舗売却に成功していますが、西日本は約80店舗もあり整理が遅れている事が分かります。茶月の店舗が保有不動産であれば、売却して現金化を行うべきだったのではないでしょうか。
茶月の倒産は、売上高の急減に対して、店舗売却など保有資産の現金化が遅れたことではないでしょうか。茶月が手元の現金確保に成功していれば、従業員への給料支払いが遅れることもなく、延命が行えたのかもしれません。
茶月の破産申し立てですが、NHKによると京都地裁に移送され2013年2月12日に破産決定を受けたようですので、追記します。 スポンサードリンク
茶月はお客様の言葉を真剣に聴かなかった。それだです。
返信削除>匿名さん。
返信削除おはようございます。
茶月は、そうなのかもしれないですね。
1/23、大阪市此花区四貫島の茶月は、営業再開していますが。
返信削除>匿名さん
返信削除情報深謝です^^
朝日新聞や、帝国データバンクでも情報がでてるので、間違いないとは思います^^