アーツ証券倒産の理由

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アーツ証券は、レセプト債を販売してきましたが、金融庁から販売業者の資格を剥奪されています。証券化商品は、株式や国債のように簡単に換金できないため、素人は買うべきはないですね。


(1)証券会社の倒産や投資詐欺

証券会社は、金融庁からの許認可を受けていますが、怪しい投資商品を売っていることはよくある話です。営業マンは、手数料を得るために投資商品を販売しているため、理解できないものを購入することは財産を失うリスクがあるでしょう。

大手証券会社は、倒産するリスクは非常に低いですが、リスク商品を販売していることは同じです。MRIインターナショナルは、お客様だけに特別に提供というスタンスですが、高利回りによる詐欺により資金を大量調達しています。

AIJの投資詐欺は、年金運用の担当者がリスク商品を理解していないため、よく分からない理由により騙されています。大手証券会社は倒産したとしても、顧客資産を信託により保全しているため、運用商品を選ぶことに集中できるということですね。
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(2)アーツ証券の会社概要

  1. 2003年8月 会社設立
  2. 外資系証券会社の元社員などにより設立
  3. 地方証券会社のネットワークも活用してきた
  4. 証券化商品などの金融商品も販売してきた
  5. オーナー企業や個人投資家への資産運用アドバイス
アーツ証券の会社概要について、信用調査会社の発表をまとめれば、内容は上記のようになります。アーツ証券は、証券化商品などの金融商品を販売しており、十分に怪しいことが分かると思います。

証券会社は、表面上よく分からない投資商品であれば、商品組成のときに利益を組み込むことができます。証券化商品は、流動性が低いだけでなく一般の人がよく分からないため、価値をつけることが非常に難しいですね。

アーツ証券は、オーナー企業や富裕な個人投資家を対象にしていたようですが、お金持ちだから情報に強いと言えないことが分かります。中小の独立系証券会社は、大手企業ほどに監査が厳しくないため、非常にリスクの高い詐欺スレスレの金融商品に注意が必要になりますね。

(3)証券化商品はデメリットが大きい

  1. 証券化商品の母体 特定の商品を対象
  2. 証券化商品の母体 現金創出を利回りとして考える
  3. 証券化商品のメリット 現金化してバランスシートを軽くできる
  4. 証券化商品のメリット 購入者は一般の商品よりも高利回りを期待できる
  5. 証券化商品のメリット 証券化商品の組成と販売により高い利益を得られる
  6. 証券化商品のデメリット 流動性のない商品は現金化することが非常に難しい
証券化商品は、企業が現金化するために優秀な金融商品ですが、一般投資家が買うメリットはありません。証券化商品は、不動産や債権などから得られる利益を、証券のように組成して販売されています。

ソフトバンクは、ボーダフォンジャパン買収後に割賦債権を証券化して、大量の資金調達により再建に成功しました。機関投資家が、ポートフォリオの一部として証券化商品を購入するのであれば、利回りを向上させるメリットはあります。

証券化商品のデメリットは、株式や国債のように流動性がないため、簡単に売却できずに価格が暴落することです。個人投資家は、証券化商品を買ったとしてもメリットが小さいため、証券会社に利益を吸い上げられるだけということですね。

(4)オプティファクターのレセプト債を販売

  1. 国内外ファンド3社が発行
  2. 証券会社 7社が販売していた
  3. 販売対象 2470の法人や個人に販売
  4. 販売金額 227億円に配当や償還がない
  5. オプティファクターが管理するはずだが流用していた
アーツ証券は、オプティファクターが管理していたレセプト債を販売しており、資金流用の影響を受けています。レセプト債は、医療機関の診療報酬を対象にした証券であり、アメリカの診療報酬請求債権を裏づけにしているようです。

オプティファクターのレセプト債は、MRIインターナショナルも似たようなものを販売しており、投資詐欺の被害者が発生したということでしょう。投資家は、アーツ証券からレセプト債を購入していますが、投資詐欺によくある新規発行を配当に回す自転車操業だったのでしょうね。

アーツ証券は、ファンドの債務超過を隠して販売を続けてきたため、金融庁から金融取引業者としての登録が取り消されています。怪しい証券会社は、投資詐欺が発覚したとしても倒産させて逃げ切るため、理解できない投資商品は買うべきではないということですね。
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