(1)アメリカと中国のデフォルトリスク
アメリカのデフォルトが話題になっていましたが、アメリカドルは基軸通貨ですので、世界中の金融市場に影響を与えることになります。外国為替取引で、アメリカドルの送金取引を行うときは、アメリカの銀行を経由することが多いので、デフォルトは世界中に影響すると言えます。アメリカと中国でデフォルトのリスクは指摘されていますが、デフォルトの内容が大きく異なると言えます。中国経済は経済成長を続けてきましたが、影の銀行による銀行融資が大きな役割を果たしてきました。
中国は、影の銀行が発行している理財商品のデフォルトが、バブル崩壊の引き金になることが指摘されています。金融市場が暴落するリスクはありますが、投資を考えている人にとっては、底値で金融商品を購入するチャンスであると言えますね。
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(2)トルコ通貨リラの暴落と利上げ
- 2014年1月28日
- トルコ中央銀行の金融政策決定会合
- 1週間物レポ金利 4.5%
- 1週間物レポ金利10.0%に引き上げ
ウクライナのデフォルト破綻危機をまとめましたが、トルコとウクライナを比較すれば、ウクライナの方がデフォルトリスクは高いですね。トルコはデフォルトが一時的に懸念されましたが、地域大国であるうえに、隣国との外交関係は比較的良好であることは大きな強みです。
トルコの資金流出が発生しているということは、アメリカの金融緩和縮小の影響は大きいですが、投資環境が魅力的ではないということですね。トルコは資金を呼び込むために、大幅な利上げを行って海外資金を再度呼び込もうとしていることが分かります。
(3)トルコ利上げのリスク
- トルコの経済成長が減速
- トルコの銀行融資金利が上昇
- トルコの建設業が投資停滞と金利上昇で成長後退
ギリシャ危機2015年の破綻理由をまとめましたが、トルコはユーロに加盟しておらず、通貨や金利政策に柔軟性があります。トルコとギリシャを比較すれば、トルコの方が、政策の幅は広いことが分かりますね。
トルコは若者の割合が多いため、若者の雇用は不可欠ですが、建設業が海外投資の停滞と金利上昇で破綻するプロジェクトが増加するリスクがあります。トルコだけでなく、建設業の資金調達金利が5%上昇したときに、大きな利益を得るのは厳しく計画が破綻するリスクが高いですね。
(4)税収減少と家計の悪化
- トルコ経済の縮小
- トルコ政府の財政悪化
- トルコの家計収入が減少
- トルコの家計 消費者ローン残高3300億リラ
- トルコの家計 消費者ローン残高 約14兆円 1リラ46円
トルコ企業の収益が悪化したり、家計収入が減少するということは、トルコ政府の税収減少により財政悪化に繋がります。トルコの家計は消費者ローンが普及していますので、利上げが波及することで家計が破綻するリスクが高まりそうですね。
(5)トルコの経済成長破綻と失業率増加
- トルコ中央銀行 2014年インフレ予想5.3%
- トルコの2014年経済成長予想4%
- トルコの2014年失業率予想9.4%
- トルコ中央銀行 2014年インフレ予想6.6%に引き上げ
- トルコの2014年経済成長予想1%から2%に引き下げ
- トルコの2014年失業率予想12%になるリスク
アメリカデフォルト2014年2月27日の破綻期限をまとめましたが、トルコ国債のデフォルトリスクにも注目が集まりそうですね。トルコ国債は、アメリカ国債よりも格付けや流動性が低いうえに、トルコ政府の利上げで国債暴落しています。
トルコは経済成長が急速に減少しているうえに、失業率の大幅な増加で、社会不安が発生するのか注目する必要があります。トルコ国債は利上げにより注目が集まっていますが、世界経済が暴落する局面は投資で大きな利益をチャンスのですので、株式市場や投資信託などに注目が集まりそうですね。 スポンサードリンク
新興国は 破綻ていうことは どうなんでしょうか
返信削除資金が 日本に流れてくるので 日本の株価には いいのでしょうか???
そのあたりで 金曜日 雇用統計 悪くても 上がったのかな??
>匿名さん
削除匿名さん、こんばんは^^
トルコなど新興国は、アメリカの量的緩和縮小で大きな影響を受けています。
アメリカの量的緩和により、調達金利が低下したことで、投資ファンドや企業は積極的な投資を行ってきました。
トルコで言えば、ドルとリラのキャリートレードだけでなく、経済成長が見込めるのであれば投資も増加していたということですね。
日本の株価に関して言えば、雇用統計が悪かったものの、シカゴの日経平均先物は日本時間で金曜日から土曜日にかけて上昇しています。
アメリカの雇用統計が悪いため、量的緩和縮小が先送りになると考えた人が多いのかもしれないですが、株価とは難しいものですよね。