ビジョンメガネ倒産民事再生の理由

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ビジョンメガネが倒産の理由は、価格競争で赤字経営になっていたからです。ビジョンメガネは民事再生を行っていますが、スポンサー候補の選定後に同業他社が買収するのかも注目ですね。


(1)神戸市の倒産

神戸市は三菱重工業や川崎重工業、神戸製鋼所などの重化学工業を中心に古くから発展してきました。神戸市は政令指定都市として、都市開発による不動産売却と税収増加で財政に余力のある自治体でした。

神戸市はその面影がなくなっており、神戸市営地下鉄やポートライナーなどの交通網、ポートアイランドや神戸空港の開発などに失敗しており、莫大な負債や債務保証を抱えています。神戸市など関西主要都市は、中心市街地やインフラ整備の失敗、東京一極集中の流れにより本社流出が続いており日本経済に占める割合の低下が続いています。
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(2)ビジョンメガネの会社概要

  1. メガネ販売のチェーン店
  2. 1976年10月 ビジョンホールディングス創業
  3. 1979年2月 法人化 メガネ、コンタクトレンズの販売を行う業者 
  4. 2000年4月 ジャスダックで店頭公開
  5. 2002年3月期売上高 172億1751万円
  6. 2002年3月期当期利益 4億2306万円
ビジョンメガネ倒産民事再生の理由について、2013年11月25日の帝国データバンクが報じているので見てみましょう。ビジョンメガネは、メガネ販売のチェーン店として同業者の買収を続けながら成長を続けており、ジャスダックで店頭公開に成功しています。

ビジョンメガネのように、チェーン店が会社上場で知名度向上は行って、売上高や利益増加のきっかけにしている会社は多いですね。ビジョンメガネの売上高と利益のピーク時は、上場の翌年となっており、上場後も積極的に売上を拡大していたことが分かります。

(3)ビジョンメガネの経営悪化と上場廃止の理由

  1. 格安メガネ販売店の増加による売上高が低下
  2. 2002年3月期売上高 172億1751万円 当期利益 4億2306万円
  3. 2008年3月期売上高 約126億6800万円 経常赤字 5億円超 当期損失 約21億円
  4. 2009年3月期売上高 97億2740万円 当期損失 17億3208万円 債務超過に転落
  5. 2009年3月期売上高 リストラを継続したものの業績回復に失敗
  6. 2009年3月 ジャスダック証券取引所を上場廃止
ビジョンメガネの業績は、上場直後は好調でしたが、格安メガネ販売店の増加により業績が低迷することになります。ビジョンメガネの業績を見ると、2期連続で大幅な赤字となっており、債務超過で倒産危機となっていたことが分かります。

ビジョンメガネは、監査法人の意見不表明により上場廃止となっていますので、粉飾決算などが行われていたのか少し気になりますね。ビジョンメガネは、2期連続の赤字により債務超過となっていますので、監査法人が会社の将来性を問題視していた可能性がありそうですね。

駿河屋 倒産民事再生の理由をまとめましたが、ビジョンメガネと同じように証券取引所から上場廃止になっていますね。ビジョンメガネのように株式上場することは、成功したことの証明になりますが、業績悪化などで上場廃止になると会社を再成長させるのは難しいことが分かりますね。

(4)ビジョンメガネの会社分割と経営再建に失敗

  1. 2009年8月 ビジョンホールディングスの会社分割を実施
  2. ビジョンホールディングスは持ち株会社
  3. ビジョンメガネを設立して店舗運営を移管
  4. 2010年後半 ビジョンホールディングスの大株主変更
  5. 2012年2月 外資系企業の傘下で経営再建
  6. 2012年3月期連結決算売上高 約84億7642万円 当期損失約2億2575万円
  7. 2012年12月期連結決算売上高 約60億9240万円 当期損失約2億8050万円
ビジョンメガネは会社分割を実施しており、大株主の変更で創業家が会社経営から退いていることが分かります。会社が倒産したときに、創業家が連帯保証により破産することはよくありますが、管財人から特別の指摘がない限り、ビジョンメガネの創業家は問題ないと言えそうですね。

ビジョンメガネは外資系企業傘下で経営再建を行っていましたが、二期連続で赤字を計上していることが分かります。ビジョンメガネは2012年12月は9ヶ月間の変則決算となっていますが、赤字の計上金額は前期とほぼ変わらない水準となっていますね。

(5)ビジョンメガネ民事再生と資金繰り

  1. 2013年11月25日 ビジョンホールディングス 東京地裁に民事再生法の適用を申請
  2. 2013年11月25日 子会社のビジョンメガネ 東京地裁に民事再生法の適用を申請
  3. ビジョンホールディングスとビジョンメガネの負債 合計 約77億円 
  4. スポンサー候補 経営戦略合同事務所
ビジョンメガネは民事再生を申請して倒産していますが、民事再生はスポンサーを探して経営再建を行うということです。ビジョンメガネのスポンサー候補として、経営戦略合同事務所はM&Aアドバイザリー事業や企業再生支援事業を行っていますので、債務整理後に他社へ売却する可能性もありそうです。

プロミス審査甘い理由 審査ゆるい三井住友銀行融資を見ると、銀行支援により社債償還後の資金調達を行っています。ビジョンメガネは倒産により信用力が大きく低下しており、資金調達や信用保証を含めて、経営戦略合同事務所がどのように財務面の信用補完を行うのか注目ですね。
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