アビスパ福岡倒産危機の理由

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アビスパ福岡が倒産危機となっていますので、理由について経営と財務状況について見てみましょう。アビスパ福岡は、資金繰りと債務超過による倒産危機で、J2から降格寸前の状況ですね。


(1)資金繰り倒産

黒字倒産という話を聞いたことのある方は多いと思いますが、利益は会計上の話ですので、多額の利益があっても手元の現金が不足すれば倒産することになります。赤字企業が倒産しないことを不思議に思う方がいると思いますが、手元に十分な現金があれば短期の赤字でもすぐに倒産することはないですね。

家計を考えると分かりやすいですが、月末に冠婚葬祭などの急な出費などで手元資金が不足したときに、カードローンやクレジットカードでやり繰りを行っている方は多いですね。個人がカードローンやクレジットカードなどを上手に活用して、資金繰り倒産を防いでいると言い換えることができると思います。
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(2)Jリーグが2012年度サッカークラブの経営状況を開示

  1. J1平均営業収入 31億5200万円 前年よりも8%増加
  2. J2平均営業収入 9億3600万円 前年よりも8%減少
Jリーグが2012年度のサッカークラブ経営状況を、2013年7月12日に開示しているので、簡単に見てみましょう。アビスパ福岡はJ2に所属していますが、J2の収入は前年よりも大きく減少しており、J2に所属するクラブチームは経営が悪化していることが分かります。

J1に所属するような人気クラブと対戦すれば、J1で観客動員数が少ないクラブチームでも恩恵を得ることができます。J1の人気クラブチームであるガンバ大阪がJ2に降格したときに、アビスパ福岡など対戦チームの観客動員数が増加するなど恩恵がありました。

アビスパ福岡の来期以降を考えると、ガンバ大阪のようにJ1で優勝争いを行う人気クラブは、J2降格後にJ1復帰をすぐに決めていますので、アビスパ福岡の倒産危機は悪化する可能性もあります。

(3)Jリーグ2012年度の平均収入概要 J2が収入減少

Jリーグ広告料収入

  1. J1平均広告料収入 13億9800万円 前年よりも6%増加
  2. J2平均広告料収入 4億5100万円 前年よりも7%減少

Jリーグ入場料収入

  1. J1平均入場料収入 6億6300万円 前年よりも10%増加
  2. J2平均入場料収入 1億5400万円 前年よりも7%減少

Jリーグ配分金

  1. J1平均配分金 2億2700万円 前年よりも1%減少
  2. J2平均配分金 9400万円 前年よりも4%減少
Jリーグ2012年度の平均収入を見ると、J2は収入が減少していることが分かりますね。サッカーなどプロスポーツは、強豪チームほどマーケティングの価値が高まりますので、景気回復により収入が増加していることが分かります。

アビスパ福岡はJ2に所属していますが、J2の収入は大きく減少しており財務状態の悪化しているクラブチームは倒産危機になる可能性があると分かりますね。アビスパ福岡の2012年度経営収支と財務状況を簡単に見ると、倒産危機であることが分かりますね。

(4)アビスパ福岡の収支と業績

営業収益 854百万円

  1. 広告料収入 301
  2. 入場料収入 170
  3. Jリーグ配分金 95
  4. アカデミー関連収入 172
  5. その他収入 116

営業費用 1015百万円

  1. チーム人件費 411
  2. 試合関連経費 86
  3. トップチーム運営経費 155
  4. アカデミー運営経費 63
  5. 女子チーム運営経費 0
  6. 販売費および一般管理費 300

営業利益 -161百万円

  1. 利業外収益 14
  2. 営業外費用 10

経常利益 -157百万円

  1. 特別利益 0
  2. 特別損失 0

アビスパ福岡の当期純損益-158百万円

  1. 税引前当期利益 -157
  2. 法人税および住民税 1
  3. 当期純損失 -158
アビスパ福岡はJ2に所属しており、J2のクラブチームは収入が減少傾向にあることを先ほどまとめました。アビスパ福岡は収入が減少傾向ですが、大きな損失が発生しており倒産危機であることが分かります。

アビスパ福岡のようにプロスポーツの場合、サッカー選手がクラブチームの商品となるため年俸は高額になりやすいと言われています。アビスパ福岡の経営状況を見ると、チーム人件費が高額なように見えますが、選手やスタッフが移籍するリスクがありますので、引き下げるのは難しいのかもしれないですね。

(5)アビスパ福岡貸借対照表と資金繰り悪化

資産 415百万円

  1. 流動資産 141
  2. 固定資産 274

負債 355百万円

  1. 流動負債 283
  2. 固定負債 72

資本 60百万円

  1. 資本金 126
  2. 資本準備金等 196
  3. 利益剰余金 -262
アビスパ福岡の財務状況を見ると、流動負債の金額が流動資産を大幅に超過しているため、短期間に支払う必要のあるお金が増加しており資金繰りが悪化していることが分かります。アビスパ福岡の利益剰余金を見ると、赤字が蓄積しており、銀行からの長期借入も困難でしょうね。

アビスパ福岡は、資金繰り倒産寸前の財務状況ですが、サッカー選手への給料支払いなどに大きな影響がでているようですね。アビスパ福岡は利益を計上していないので、増資を受けるなど財務を建て直す必要に迫られそうです。

篠田プラズマ倒産破綻の理由は、資金繰り倒産ですが増資を繰り返していることが分かります。アビスパ福岡が増資で経営再建を行ったとしても、本業の利益を計上できなければ事業継続してJリーグに残留するのは厳しいですね。

(6)資金繰り倒産と債務超過の可能性

アビスパ福岡の資金繰り悪化

  1. 2013年5月 運転資金を数千万円借金していたが借換え先を見つけられず
  2. 2013年11月末 アビスパ福岡の資金繰りが悪化 運営資金約5000万円が不足
  3. 2013年11月30日までに5000万円の運転資金が準備できなければ倒産する可能性を示唆 
  4. 2013年12月 サッカー選手などの給料が支払えない

アビスパ福岡がクラブライセンス剥奪の可能性

  1. アビスパ福岡の経営陣は収入見通しが甘かった
  2. アビスパ福岡の収入目標9億6000万円 2014年度業績予想約5000万円不足の可能性
  3. Jリーグのクラブライセンス制度 2012年度から3期連続赤字でリーグ退会
  4. Jリーグのクラブライセンス制度 2014年度債務超過でリーグ退会
  5. アビスパ福岡の2014年度決算は1億円以上の赤字で2期連続赤字の見通し
アビスパ福岡は資金繰りの悪化と債務超過という二つの要因で、倒産危機となっていることが分かります。アビスパ福岡は運転資金を借りることに失敗しており、5000万円の借金返済で手元資金が減少していることが分かりますね。アビスパ福岡は資金繰り悪化により、給料を支払えなくなる可能性があるようですが、2013年5月に行った借金の返済期間が半年であれば、信用力が低下していたことが分かります。

資金繰り倒産 銀行ローンで回避をまとめましたが、アビスパ福岡は銀行融資で資金調達していたことが分かります。アビスパ福岡は、追加の運転資金が必要になっているということは、経営失敗しており資金繰り倒産の危機にあることが分かりますね。

Jリーグに所属しているクラブは、クラブライセンス制度を遵守する必要がありますが、アビスパ福岡は経営悪化により退会の可能性がでています。アビスパ福岡の資本は6000万円ですので、1億円以上の赤字が発生すれば債務超過になりますので、アビスパ福岡は倒産危機により降格する可能性がありまので、地元の支援に期待したいですね。
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