工立化成 倒産理由がひどい

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工立化成の倒産理由は、中国の労働争議による破壊が原因で、ひどいことが分かりますね。工立化成は労働争議で中国工場を潰されており、2ヶ月で倒産に追い込まれています。

(1)中国リスクと倒産

中国は世界有数の経済大国ですが、反日国家として有名な国ですね。中国進出企業は工場などに被害を受けて倒産した企業もありますので、中国リスクを意識する企業が増加しています。

中国リスクは、中国進出企業のイメージがある方は多いと思いますが、映画や語学学校にも倒産しているものがありますね。

(2)中国進出後の反日デモで倒産

工立化成、倒産理由は反日デモについて、2013年7月29日の東京商工リサーチが、上海工場内の暴動で生産停止 中国進出企業が倒産を報じているので見てみましょう。
こうしたなか、スマートフォン向けケース製造で急成長していた企業が中国に進出したが、工場内の暴動などから生産停止に追い込まれ、経営に行き詰った。
工立化成はプラスチック加工の企業ですが、スマートフォン市場の成長で企業業績を大きく伸ばしていますね。工立化成は、中国進出をきっかけに倒産していますが、その理由について見てみましょう。

(3)売上高の急増と運転資金の増加

自主再建を断念したのはプラスチック成形加工の工立化成(株)(横浜市港北区新羽町1180-2、佐竹徹社長、従業員87名)で、同社はスマートフォン向け外枠製造を手がけ、金型から成形、塗装、加工に至る一貫生産体制を構築。平成24年9月期の年商は前期50億円から115億円に2倍増と急成長を遂げていた。
工立化成は売上高が急増していますが、売上高の急増は運転資金の増加に繋がる事になります。工立化成の従業員数を見ても、売上高と比較すると従業員が少なく、機械設備などを積極的に活用していたことが分かりますね。

(4)運転資金の増加と取引先の信頼喪失

  1. 売上高の増加で売掛金や受取手形の増加
  2. 販売用の在庫増加
  3. 生産用の仕入金額の増加
  4. 納期を守れない場合の違約金の発生
工立化成は売上高が急増していますが、主力工場が中国の労働争議で破壊されており、仕入代金や取引先への違約金による資金繰りの圧迫が倒産に繋がった可能性があります。

工立化成に対して仮差押も行われており、急速な業容拡大の中で、中国事業進出失敗により取引先との信頼関係が失われていたことが分かりますね。

(5)中国の合弁会社で労働争議が発生

この間、16年3月に中国・上海に合弁会社「上海工立科技有限公司」(84%出資)を設立した。受注増を見込んで中国工場への投資を加速したが、今年5月、突然、現地従業員らによる労働争議が発生
山本工業 倒産理由は反日デモですが、工立化成は労働争議の影響を大きく受けていることが分かります。工立化成は、労働争議発生から2ヶ月で倒産していますが、業績拡大の中で資金繰りに予想外の負荷となっていることが分かりますね。

(6)労働争議で主力工場が廃業

機械設備等の破壊と略奪が行われ、多額の設備投資を実施し主力の生産拠点として期待された上海工場が事実上、廃業に追い込まれた。
工立化成は、中国の労働争議発生により、工場が廃業に追い込まれています。工立化成が倒産したということは、暴動発生ということで保険の免責事項に該当した可能性もありそうですね。
  • 工立化成の販売先 製品納入ができないため代金が受け取れない
  • 工立化成の仕入先 製品販売に失敗したため仕入代金を支払えない
工立化成は主力工場の廃業や機械設備の破壊による資産喪失だけでなく、取引先に対する製品納入ができないため、資金繰りが追い込まれていたようですね。

(7)仮差押えと資金繰り悪化で民事再生

資金繰りに余裕が乏しいなかでの想定外の事態だったが、債権者による仮差押などもあり、月末決済が困難となり7月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。関連会社のコーリツ・モールド(株)(本社同所、同社長)も同時に、民事再生手続きを申請した。2社の負債合計は約50億円。
工立化成は労働争議から倒産まで2ヶ月ですが、資金繰りに余裕がなかったことが債権者からの仮差押えからも分かります。工立化成は予想外の労働争議により、主力工場が使い物にならなくなっていますので、取引先への製品販売に失敗しています。

工立化成が倒産することを見越して、債権者が動いていますので、事業継続は困難であると判断して民事再生手続きを行ったのでしょうね。スターズ倒産の理由は、不良品やデリバティブですが中小企業は取引先の信頼を失うと、急速に業績が悪化して倒産することが分かります。

アルバイト倒産バカッターその後を見ると、零細企業の場合、倒産はさらに早いことが分かります。大企業で何らかのアクシデントが発生した場合、別の工場で代替生産や銀行融資で乗り切ることができますが、中小企業は銀行融資が困難であり経営が不安定であると言えます。
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2 件のコメント:

  1. 上海工立科技有限工司の元従業員でございます。
    掲載されております記事の内容が事実と異なるように思い、投稿させていただきます。
    ・上海工立科技有限公司の事業停止及び浙江省湖州市への塗装設備移設事業の停止につきましては、工立化成格式会社の指示により行われたものであり、上海工立科技有限公司の独自判断ではございません。
    このことは、事業停止後の6月にも書面で工立化成株式会社より、上海工立科技有限公司の関係者へ提示されております。
    ・事業所内の設備に関しましては、工立化成株式会社の了承の下に売却を進め、従業員の労働契約解除時の賠償金額に充当しております。
    ・一部の従業員による、労働契約解除時の賠償金額が捻出できないのではとの騒ぎがございましたが、事業所全体に影響する労働争議までには至っておりません。
    ・金型類は、工立化成株式会社より必要となるものを連絡いただき、輸送会社に依頼し外部倉庫へ移動いたしましたが、それ以外の指示が無かった金型は事業所内に留め置きとしております。
    ・上海工立科技有限公司を退去した時点で、売却が叶わなかった設備や金型類に関しましては、処分する時間が無いことから、次の工場建屋の賃貸契約者や賃貸物件の管理者などに処分を任せるかたちとなりました。
    ・従業員全員の労働契約を解除いたしましたが、工立化成株式会社からの要請により、数名の従業員が工立化成株式会社と直接契約するかたちで契約を結び、中国国内での仕事を引き継いでおります。上海工立科技有限公司の事業を停止した後に、これらの従業員が設備や金型類の略奪や建屋の破壊に関与している場合、工立化成株式会社にて、問題解決を図っていただく必要がございます。
    ・事業停止後に、所内に留め置いた金型の中に必要なものがあるとの連絡が元副総経理宛にございましたが、残した設備や金型はすでに処分された後であることが判明し、工立化成株式会社からは中国の公安へ盗難届けを出したいとの話に変わりました。
    ・元副総経理は労働契約を解除されていたため、工立化成株式会社が直接契約された元上海工立科技有限公司の従業員を窓口とし、その者と元副総経理が公安へ同行して、公安へ届け出る旨の案を工立化成株式会社へ回答いたしましたが、その後の動きに関しましては不明です。

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    返信
    1. >匿名さん
      匿名さん、こんばんは^^
      工立化成の現場状況について、丁寧な説明を深謝です。

      工立化成の倒産について、信用調査会社の情報不足の点について教えて頂き有難うございます。
      工立化成は、上海工立科技有限公司の資本を80%握っており、子会社化していますが内容に齟齬があるということでしょうか。

      工立化成は機械設備の破壊などにより倒産したということで報道されていますが、違うと言うことは新たな疑問点が浮かび上がります。
      工立化成は、民事再生を申請して倒産していますが、債権者に対して事実を誠実に説明する義務があります。

      工立化成の銀行を中心とした債権者が、匿名さんの仰る事実関係について把握しているのか気になりますね。
      工立化成だけでなく、金型などの会社資産の管理がどのようになっていたのかについて、債権者説明会でどのような説明を行っていたのか非常に気になるところです。

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