開花亭 倒産の理由

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開花亭が倒産した理由を見ると、福井県の芦原温泉全体の観光客数が落ち込んだ影響を受けていることが分かります。開花亭は、昭和天皇が3度宿泊されており、老舗の名門旅館であることが分かりますね。

(1)保証による銀行借入と老舗企業の倒産

企業の財務状態が悪化していると、銀行借入が困難ですが、別の企業や団体が借金に保証を行うことで、借り入れることが可能です。開花亭は、信用保証協会から保証された融資を受けており、銀行から財務状態が良好ではないと判断されていることが分かります。

信用保証協会が保証した融資を受けている、全ての会社の財務状態が悪いとは言えないですが、一般的には企業の信用力があまり高くない会社が、資金調達に用いる保証制度と言えます。

開花亭の公式ホームページを見ると、創業は明治23年であり、国指定登録有形文化財であり、老舗の名門旅館であることが分かります。
一部報道機関にて報じられている「あわら温泉 開花亭」の事業停止につきまして、 当亭「福井浜町 開花亭」と「あわら温泉 開花亭」とは資本関係になく、 今回の件については、当亭の営業に影響するものではありません。 当亭は、通常通り営業致しておりますことをご連絡申し上げます。
(追記2013年4月2日22時55分)上記リンク先のホームページは、別の開花亭のリンク先でしたのでリンクを削除しました。コメント欄でご指摘頂きありがとうございました

(2)福井県あわら市の開花亭が閉館

開花亭が倒産した理由について、2013年4月2日の福井新聞が、昭和天皇ご宿泊の老舗旅館が閉館 芦原温泉「開花亭」、事業停止 福井と報じているので見てみましょう。
東京商工リサーチ福井支店によると、福井県あわら市温泉5丁目の老舗温泉旅館「開花亭」(北川昭治代表社員)が1日、事業停止した。会社の代理人弁護士は、福井新聞社の取材に対し「業績が芳しくなく、立て直す体制も万全でないため閉館となった。今後の方向性は未定」などと述べた。負債総額については明らかにしなかった。
福井県あわら市の開花亭が倒産により閉館しましたが、今後の予定は未定となっており、スポンサーなどが決まっていないのかもしれないですね。

(3)昭和天皇が3度ご宿泊、創業から100年超

開花亭は1905年に開業。昭和天皇が3度宿泊されるなど、老舗名門旅館として地元をけん引してきた。約1万平方メートルの大庭園がある建物は地上3階、地下1階建てで収容人数は230人。あわら市によると、同旅館の2010、11年の入り込み客数は年間9千人台だったが、12年は7360人だった。
開花亭は、昭和天皇が宿泊されており、名門旅館であることが分かりますね。開花亭の業績や宿泊客数について見てみましょう。

(4)開花亭の宿泊客数と業績の動向

売上高が激減

  • 1997年1月期決算売上高 約7億円
  • 2012年1月期決算売上高 約2億円
開花亭が倒産した理由を見ると、売上高が激減していることが分かります。開花亭の宿泊客数は直近でさらに落ち込んでおり、食中毒が原因の可能性がありますね。

食中毒で宿泊客数が減少

  • 開花亭の収容人数は230人 TSRでは46室
  • 2010年客数 年間9千人台
  • 2011年客数 年間9千人台
  • 開花亭で2012年3月に食中毒が発生、3日間の営業停止
  • 2012年客数 年間7360人
開花亭は、売上高が激減していましたが食中毒の発生により、年間客数がさらに減少しており、倒産の原因になった可能性がありますね。

芦原温泉全体の年間宿泊者数が減少

同市観光協会によると、芦原温泉全体の年間宿泊者数は91年の約136万3千人をピークに年々減少。12年は約78万7千人まで落ち込んでいる。
芦原温泉全体の年間宿泊数が大きく減少しており、開花亭の倒産は、温泉街が魅力的な観光地として認識されることに失敗した可能性がありますね。

(5)全従業員を解雇 営業再開は困難

事後処理を一任されている青山正喜弁護士(東京)は同日午前、従業員に対し「今日をもって閉館する」と伝えた。また青山弁護士は取材に対し「1日付で、全従業員を解雇した。新たなスポンサーを見つけ、営業を再開する可能性もゼロではないが、見通しは厳しいと思う」と話した。
開花亭は倒産しましたが、スポンサーは見つけておらず営業再開も困難であることから、全従業員を解雇されていますね。

(6)開花亭と代表の不動産は差し押さえ済み 税金滞納か

東京商工リサーチ福井支店によると、同社の97年1月期決算での年商は約7億円だったが、12年1月期は約2億円まで落ち込んでいた模様。09年4月には会社や北川代表社員が保有する不動産の大半があわら市に差し押さえられていた。
開花亭と北川社長は、倒産前に不動産を差し押さえられていますが、管理人の私見ですが、固定資産税などの税金滞納があったのかもしれないですね。中小企業は、銀行融資に対して経営者が債務保証を行っていることもよくありますので、会社の経営と一心同体であると言えますね。

(7)信用保証協会が代位弁済を実行

明治末創業の温泉旅館。関西の奥座敷と称される「芦原温泉」で温泉旅館「開花亭」(客室46室)を経営し、同温泉街では老舗格に位置。 
21年4月には社有および代表者所有不動産の大半があわら市から差押をされ、22年12月には福井県信用保証協会が借入金の一部の代位弁済を実行するなど厳しい台所事情を露呈していた。
同年3月には食中毒事件が発生して福井県坂井健康福祉センターから館内の飲食部門について3日間の営業停止処分を受けていた。
開花亭が倒産する前の業況について、2013年4月2日の東京商工リサーチが報じていますが、信用保証協会が保証する融資で借入を行っており、財務状態がそれほど良好でないことが分かります。

開花亭は、2010年4月に信用保証協会が金融機関に対して代位弁済を実行しており、倒産する数年前から業況が悪化していたことが分かりますね。

東光園 倒産の理由を見ると、天皇陛下が宿泊されるような老舗の名門旅館であっても、設備投資が課題になると経営は厳しくなるようですね。YATARO倒産の理由も、設備投資による借入金負担が資金繰りを圧迫していました。YATAROが地方名門旅館の経営再建の成功事例となるのか注目ですね。
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2 件のコメント:

  1. リンク先の開花亭のHP間違えています。
    紛らわしいことに福井県には料亭の開花亭と温泉旅館の開花亭があって、両者に資本関係はありません。
    倒産したのは温泉旅館であり料亭ではありません。

    温泉旅館のほうのHPはすでに閉鎖されているようです。

    返信削除
    返信
    1. >匿名さん
      こんばんは^^
      ご指摘ありがとうございます。

      訂正の旨ならびに、ホームページ先に違いが明記されていましたので、追記しました。
      おっしゃるように、温泉旅館のHPも閉鎖されていました。

      拝見しましたが、どちらも福井県では名店ならびに、有名旅館ということなのでしょうか。
      素敵な歴史を感じる、名前だと思います。

      削除

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