(1)老舗企業の倒産
創業から100年を超える老舗企業は、社会の大きな混乱を乗り越えており、その経営に注目が集まっています。倒産した会社の中には、老舗企業が含まれており、大胆な設備投資に失敗すると倒産することは共通していると言えます。阿部旅館や開花亭は温泉街の有名旅館ですが、高級ホテルやビジネスホテルの増加による価格競争の激化により経営が悪化したようですね。
(2)山形県最上町の赤倉温泉で「あべ旅館」を経営
阿部旅館、倒産の理由について2013年4月4日の河北新報が山形・最上の赤倉温泉 老舗・阿部旅館が破産申請へと報じているので見てみましょう。山形県最上町の赤倉温泉で「あべ旅館」を経営する阿部旅館(最上町)は3日までに、事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。代理人によると負債額は調査中だが、帝国データバンク山形支店によると、2012年4月期末時点で約10億5000万円。赤倉温泉の阿部旅館が倒産しましたが、負債総額は売上高の約9年分あり、経営が非常に苦しかったことが分かります。
(3)赤倉温泉の老舗 高級温泉旅館
同支店によると、同社は1868(明治元)年の創業で、同旅館は赤倉温泉で最も古い温泉旅館。客室数52は同温泉街の最大規模で、比較的高級路線を維持し、ピーク時の2005年4月期には約3億4800万円の売上高を計上した。阿部旅館は、赤倉温泉で最も古い老舗の温泉旅館であり、最大規模の高級温泉旅館であったようですね。
(4)阿部旅館の売上高減少と稼働率低下
- 阿部旅館の客室数52
- 2005年4月期売上高 約3億4800万円 1部屋年間670万円 1日18335円
- 2012年4月期売上高 約1億1780万円 1部屋年間227万円 1日6207円
- 2012年4月期末時点で負債額約10億5000万円
(5)施設損傷と従業員の解雇
東日本大震災で施設が損傷し、一時休業に追い込まれ、従業員も解雇した。その後、営業は再開したが、売り上げは回復せず、12年4月期には約1億1780万円まで落ち込んでいた。資金繰りが悪化し、今年4月1日に事業を停止した。阿部旅館が倒産した理由は、休業による売上高の減少にあるようですが、2005年と2012年の売上高を比較すれば分かりやすいと思います。
復興予算を無駄に使った事例として、岩手県山田町とNPO大雪りばぁねっとの税金無駄遣いがありますが、そのお金を阿部旅館の休業補償に使っていれば、倒産は免れたかもしれないですね。
東光園 倒産の理由を見ると、天皇陛下が宿泊されるような老舗の名門旅館が倒産しています。観光地の旅館やホテルは、時代の変化に合わせて継続的に集客することが難しいことが分かりますね。
YATARO倒産の理由も、皇族や王族が利用している名門旅館ですが、会社の新設分割で債務整理を行って経営再建を目指しています。旅行業は過去の設備投資負担や借入返済が経営継続のために負担になっていると言われていますが、経営再建に成功するのか注目ですね。 スポンサードリンク
あべ旅館ねぇ、倒産の1年前くらいにネット予約して夫婦で泊まりましたが、この旅館は近いうちに潰れるなと思いました。
返信削除空いているのに、窓を開けると手が届くかと思う距離に裏山のブロックが見えるだけの粗末な部屋に通し、それで一人前(1.3万)の料金を取っていた。ざまぁみろだ。幾多の旅館に泊まったが、長く続かないのは40~50%の確立で当たるんだよね。
何となく分かるんだよね
>匿名さん
削除匿名さん、こんばんは^^
阿部旅館に、宿泊をされたのですね。
老舗の温泉街は、コスパを考えたときに、外れを引いたことがあります。
天然温泉の家族風呂が、凄くしょぼかったり、食べ物が掲載されたものと違っていたりなどなど…。
1人13000円×2なのに、粗末なのであれば、ショックは大きいですよね。
安い施設が増えているため、約3万円あれば、他にいろいろと楽しむことができるわけですし…。
流行っていなければ、設備投資することもできないため、温泉ブランドだけでは寂れていくの仕方ないですよね。
温泉ブランドで、宿泊者が訪れたとしても、リピーターになることもないのでしょう。