▲佐竹重機ホームページ
佐竹重機の反論
佐竹重機はホームページで、平成24年7月7日に代表取締役の佐竹辰夫氏の名前で、関東信越国税局からの更正通知の受領についてと文章をだしていた。佐竹重機株式会社は、本日、関東信越国税局より、当社の取引先から受け取った金銭を申告していなかったとの理由により、平成17年8月期から平成23年8月期の7年間について、同国税局が認定する金額を当社の所得の額とするとの更正通知を受領いたしました。
当社はこの更正処分には理由がないと考えておりますから、不服申立を行う予定であります。当局による今回の調査において、当社は取引先から受け取った金銭を申告していなかったと指摘されました。
しかしながら当社は、そのような金銭を受け取った事実は一切ありません。そうであるにも拘らず、結果として、今回このような更正処分を受けるに至ったことは極めて遺憾です。
したがいまして、当社は本件更正処分の取消しを求めて手続きを進めてまいります。報道の7年間の所得隠しと一致しており、今回、報道されている佐竹重機の脱税の件であることに間違いなさそうだ。
7年間で2億5000万円の所得隠し
▲ダミー会社介して転売、中古重機販売で所得隠し2012年12月23日12時46分 読売新聞
大型クレーンなどの中古重機を売却する際、ダミー会社を介在させる手口で売り上げの一部を隠したとして、重機リース会社「佐竹重機」(茨城県鹿嶋市)が、関東信越国税局から2011年8月期までの7年間に約2億5000万円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。(読売新聞)茨城県の会社が、脱税を指摘されている。ダミー会社を使うことで、所得隠しを行っているが、佐竹重機のトンネル会社ではない点が一つの特徴であろう。その詳細について見てみよう。
申告漏れは4億円
ほかの経理処理を含めた申告漏れ総額は約4億円。重加算税などを含む追徴税額は約1億5000万円とみられる。(読売新聞)どうやら、ダミー会社以外を活用する以外にも、所得隠しを行っていたようだ。簡単にまとめると、以下のようになる。
- 申告漏れ総額が約4億円
- 7年間に約2億5000万円の所得隠し
- 追徴課税額約1億5000万円
脱税の仕組み ダミー会社を受け皿
脱税の仕組みについての報道
関係者によると、クレーンのリースなどを手がける佐竹重機は、古くなった重機を年5台程度、東京都港区の買い取り業者に売却していたが、その際、知人が作ったダミー会社に、通常の価格より大幅に安い値段でいったん売り、その後、通常の価格で買い取り業者に転売させていた。差額分は、知人からキックバックを受けていた。(読売新聞)今回の脱税では、ダミー会社を受け皿にして行われている。重機の流れに注目して見てみよう。重機販売に、ダミー会社が間に入っていることが分かる。
重機の流れ
- 佐竹重機の重機(原価)
- 知人のダミー会社(原価)+(利益)
- 東京都港区の買い取り業者
このダミー会社を、赤字にし、中抜きの利益2億5000万円と相殺したのではないだろうか。例えば、ダミー会社がマンションなどの不動産を保有、評価損を出した上で、課税されないようにした可能性が考えられる。
ただし、2億5000万円の不動産評価損を計上するほど、不動産を保有するとなるとかなりの規模となる。このダミー会社は、佐竹重機(もしくは関係者)にお金を還流しているが、最終的にどのようにして課税を回避したのか気になるところだ。
ダミー会社のお金の流れ
- 【支払】 佐竹重機の重機買取
- 【受取】 東京都港区の買い取り業者
- 【支払】 佐竹重機(関係者)に利益還流
- 【支払】 知人は手数料
上記を見ると、ダミー会社に蓄積された利益は、佐竹重機への還流と知人への手数料で、おそらく手元に残ったお金をゼロにしているのであろう。
気になるのは、佐竹重機(関係者)に還流した利益が、なぜ7年間2億5000万円も課税逃れができたのかだ。読売通信と時事通信の報道だけでは、分からないが続報があれば追記したいと思う。 スポンサードリンク
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